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公開日:2013.05.03
武家の古都鎌倉
なるか世界遺産登録
来月ユネスコが決定
ユネスコの世界遺産委員会が来月、カンボジア・プノンペンで開催され、「武家の古都・鎌倉」の世界遺産登録の可否が決定する。700年に及ぶ武家支配が初めて確立された場所であり、禅や茶など独自の伝統を育んできた鎌倉の文化遺産が日本を代表して世界に発信されるその日を、関係者は心待ちにしている。
暫定リストから20年余り
世界遺産登録へ向けた動きは、1992年、「古都・鎌倉の寺院・神社ほか」がユネスコの世界文化遺産の暫定リストに記載されたことに始まる。その後、学術的な調査や登録に向けた検討が続けられ、2004年に「武家の古都・鎌倉」の方向性が示された。
2006年には行政、商業、観光関係者、市民が一体となり「鎌倉世界遺産登録推進協議会」を設立。ワークショップや講演会の実施、グッズ製作などを通じた広報、啓発活動を続けてきた。また関係する4県市(神奈川県、横浜市、鎌倉市、逗子市)による「世界遺産登録推進委員会」が07年に設置されるなど行政の連携体制も整備され、登録に向けた機運の醸成が続けられてきた。
昨年1月、文化庁からユネスコに対し世界遺産として正式に推薦され、同9月、諮問機関であるイコモス(国際記念物遺跡会議)が現地調査を実施。これらに基づくイコモスの評価結果及び勧告が、5月3日午後から4日未明にかけて発表される。
これを受け6月16日から27日にカンボジアのプノンペンで開催されるユネスコ世界遺産委員会で、登録の可否が決定されることになる。
21の資産で構成
「武家の古都・鎌倉」は、11の神社・寺院と10の寺院跡・武家館跡・切通・港跡という21の資産で構成される。いずれも日本初の武家政権樹立と日本独自の文化の醸成を表すもので、これらが天然の要害としての地形を利用して機能的に配置されていることが「普遍的な価値を有する」(文化庁の推薦書より)とされる。
資産の面積577・2haに加え、景観や環境を保全するために設定される「緩衝地帯」(バッファゾーン)1466haを加えた2043・2haが対象となる。
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