鎌倉市は2014年1月から、125cc以下の原動機付自転車のナンバープレートに、オリジナルデザインの「ご当地ナンバー」を導入することを決めた。鎌倉の魅力を内外にPRすることを目的としたもので、デザインは公募の上、市民投票で決定する。
自動車の「ご当地ナンバー」は、2004年に地域活性化や観光振興の観点から国土交通省が導入を容認。その後「仙台」や「富士山」など19の地域で登場した。
またこうした流れを受け、増えているのが原動機付自転車のご当地ナンバーだ。市区町村の条例に基づく「課税標識」で、デザイン等は自治体が独自に決定できるとあって、07年の愛媛県松山市を皮切りに全国で導入が進む。県内では11年4月に南足柄市で初めて登場した。
デザインを募集中
現在、市内の原動機付自転車は約1万8千台。新しいナンバープレートは来年1月から交付予定で、既存のプレートとの選択制になる。すでにナンバープレートを交付されている人には、1回に限って無料で交換を受け付ける。
デザインは7月31日まで募集中で、5作品程度まで絞り込んだ上で、9月2日から30日まで市民投票を募る。採用作品は10月頃に決定し、広報やホームページを通じて発表する予定だ。市民税課では「古都の伝統や豊かな自然など、鎌倉らしさがひと目で伝わるデザインを寄せてほしい」と話す。応募の詳細は同課【電話】0467・61・3921へ。
「渋滞対策にも」
今回の導入を後押ししたのが、市民団体「チームサムライ」(大津定博代表世話人)だ。同団体のメンバーらは昨年11月、松尾崇市長に「市の魅力を発信する有効な手段」として導入の要望書を提出。これをきっかけに市が検討を開始した。
「鎌倉に市民の一体感を生む新たな祭りを」と活動している同団体。先月亡くなった俳優の夏八木勲さんが名誉世話人を務めるなど経営者や大学教授、宗教関係者ら様々な立場の市民有志が参加している。
同団体の今後の目標は、自動車のご当地ナンバー導入。対象地域に10万台の登録車両が必要とされるほか、住民の熱意も考慮されるなど導入への壁は高い。大津さんは「渋滞対策としてロードプライシング(課金による流入の抑制)が検討されているが、ご当地ナンバーがあれば課金が容易になる効果もある。イコモスの勧告では周辺の都市化も問題視されており、取り組みを進めれば世界遺産再挑戦の大きな力にもなるのでは」と話している。
鎌倉版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|