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鎌倉 トップニュース教育

公開日:2013.07.19

市教委
2件の「体罰」を県に報告
実態調査の結果が判明

 鎌倉市教育委員会が、2月に実施した市立小中学校における体罰の実態調査の結果が明らかになった。対象となった教員、児童・生徒、保護者から139件の情報が寄せられ、2件が「体罰」として県に報告された。市教委では「改めて防止を徹底したい」とする。



 この調査は、文部科学省が体罰の実態を把握するとともに禁止の徹底を図ることを目的に、各都道府県教育委員会に指示して実施したもの。



 鎌倉市では2月21日から28日まで、市立小学校16校、中学校9校の教職員約620人と児童・生徒とその保護者1万1394人に対し実施された。教員向けの調査は、各教職員が記入した調査用紙を校長に提出し、校長が取りまとめて事実確認をしてから市教委に報告。児童・生徒と、保護者向け調査は回答用紙を市教委に直接郵送する方法がとられた。



 調査の結果、139件の体罰に関する情報が寄せられ(重複あり)、47件で教員が特定された。このうち文科省が定める基準に基づき体罰と判断されないものや事実が特定できないもの、すでに県教委が処分している案件などを除いて「継続的に行われていた」や「行為の程度が児童・生徒への影響が大きい」などの基準で2件が「体罰」として県教委に報告された。



 これらのケースでは「授業中に何度注意しても指導に従わない生徒に対して頭をたたく、つねる」「友達に鼻血を出させた生徒に対して体操服の胸ぐらをつかみ、ふくらはぎを蹴る」などの行為があったという。



 また注意を聞き入れない子どもの腕を引っ張り、壁に押し付けて指導するなど「不適切な指導」と考えられるものは9件、「課題に取り組まない生徒を廊下に出し正座させて課題をやらせた」など「指導の工夫が必要と考えられる」ものは20件となった。



 市教委では「教職員に対し、いかなる理由であれ、体罰は行ってはいけないということを改めて徹底したい。校内の事故不祥事防止会議や研修・研究会などを通じて教員一人一人の人権感覚や指導力の充実を図っていく」と話している。

 

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