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鎌倉 トップニュース社会

公開日:2015.07.03

鎌倉市海水浴場
規制強化で安全な海岸へ
ルール啓発へ警備員増強

  • ミス鎌倉と禁止事項をPRする松尾市長(上)2市1町合同でマナー向上キャンペーンを行う

 鎌倉市海水浴場は7月1日、海開きを迎えた。市は昨年の治安・風紀の悪化を受けて条例を改正。砂浜での飲酒や音響機器の使用を禁止し、違反者には中止や退去を命じられるようにした。また海の家の営業時間は、事業者との話し合いにより昨年より1時間半早い午後8時30分までに。逗子市、葉山町とも連携してマナー向上キャンペーンを展開することが発表されるなど、様々な手法で「家族連れが楽しめる穏やかな海」の実現を目指している。

砂浜での飲酒禁止

 鎌倉市は今年の海水浴場の運営にあたり、昨年制定した「マナーアップ条例」を改正した。

 主な改正点は音響機器の使用、入れ墨の露出、所定の場所以外での喫煙など8項目を「禁止行為」としたこと。これらの行為が認められた場合、昨年は「改善の呼びかけ」にとどまっていたが、中止・退去の命令を出すこともできるようになった。

 また、飲酒については細かいルールを設けた。

 昨年は若者同士のケンカや暴行事件など、飲酒を原因としたトラブルが多発。そこで砂浜での飲酒を全面的に禁止した。

 海の家での飲酒は可能だが、市と事業者の話し合いにより「アルコール度数の高い蒸留酒は希釈して提供する」「(一気飲みを誘発する)ショット販売はしない」「泥酔している人や砂浜にいる人に酒を提供しない」などのルールが定められた。

 このほか海の家の営業に関しては、昨年より1時間半早い午後8時30分まで、音量も海岸側で85デシベル以下とする、ことなどが決まった。

2市1町でキャンペーン

 新しいルールの啓発と徹底にも力を入れる。昨年はのべ146人だった委託警備員を653人に増強。海水浴客は駅から海岸までにあるコンビニなどで酒類を買うケースも多いことから、駅周辺と海水浴場の入り口にも警備員を配置し、立て看板や拡声器で砂浜での飲酒禁止を呼びかける。

 市観光商工課では「家族連れがいつ来ても楽しめる穏やかな海岸を目指したい」と話す。

 さらに鎌倉市と逗子市、葉山町が連携し、「スマート・ビーチ・プロジェクト」と銘打ったキャンペーンを合同で展開することが6月22日、発表された。

 「マナーアップ大使」には鎌倉市出身のタレント、今井洋介さんが就任。今後は今井さんがパーソナリティを務めるFMヨコハマの番組内に10分間のコーナーを設けるほか、湘南新宿ラインの車内への中吊り広告の掲出、首都圏77大学で学生支援サービスへの広告掲出などを行う。

「思いやりある海岸に」

 海開き当日の7月1日、「海水浴場開き式」が由比ガ浜海岸で開催された。

 当日は松尾崇市長をはじめ観光商工関係者、海の家事業者らが出席。鶴岡八幡宮の神職、巫女らによる神事の後、式典が行われた。松尾市長は「新しいルールが作られ、今年は試みの年になる。材木座にはバリアフリービーチを設けるなど、思いやりをもってみんなが楽しめるビーチを目指したい」と挨拶した。海水浴場の開設期間は8月31日(月)までの62日間。

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