神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
鎌倉版 公開:2018年11月30日 エリアトップへ

神奈川工業技術開発大賞 ハイレゾ機器測定で奨励賞 (株)サザン音響 稲永代表

経済

公開:2018年11月30日

  • X
  • LINE
  • hatena
稲永代表と、開発した人工耳・人工口を内蔵したダミーヘッド
稲永代表と、開発した人工耳・人工口を内蔵したダミーヘッド

 県内の中堅・中小企業が開発した優れた技術・製品に贈られる「神奈川工業技術開発大賞」がこのほど発表され、市内笛田の(株)サザン音響(稲永潔文代表)の製品が奨励賞に選ばれた。

 この表彰は神奈川県と神奈川新聞社が共催するもので、今年で35回目。

 評価されたのは、超音波の測定技術を応用し、ハイレゾリューション対応機器を測定する装置。同社が初めて開発し、大手オーディオメーカーなど、世に出ているハイレゾ機器の多くが同社の装置を製品開発に活用しているという。

 そもそも「ハイレゾ」の定義が定められたのは4年半前。オーディオや通信機器の進歩に伴い、CDに記録できなかった広い領域の周波数に対応したハイレゾ音源(音楽や音声)が配信されるようになった。それに合わせ、ヘッドホンやマイクロホンなどの対応製品も次々と開発されていった。

 だが、製品テストや開発に必要な性能測定を行うには、ハイレゾ音源の広帯域に未対応の従来の装置では不十分でメーカーでも課題となっていた。

 同社では、定義化以前からハイレゾに着目し、いち早く開発を開始。人間の聴覚を再現した人工耳型のマイク、人工耳を動作させる広帯域マイクアンプ、人工口型の特殊スピーカー、人工耳と人工口を搭載するダミーヘッドの4つを完成させた。

 20キロヘルツ程度までしか測定できなかった従来の装置に対し、開発した装置では超音波領域(100キロヘルツ程度)まで測定できるだけでなく、人の聴覚・発音を再現したことにより、人が受ける影響なども把握できるようになった。

 「例えば大きな音と同じく超音波も聞き続けると難聴になります。歯の治療器具の超音波を測定し、長時間使う歯科医のために超音波の影響を受けにくい防音製品を開発したり、器具そのものを改良したりすることも可能です」と稲永代表。

世界初目指して

 元々ソニーで、ゲーム用エフェクターやサラウンドスピーカーなど、音響機器を専門に開発をしていたという稲永代表。定年を迎え、「やりたいことに挑戦しよう」と8年前、会社を設立した。

 従業員は稲永代表1人。複数の中小企業と共に開発を進めてきた。「プロジェクトリーダーみたいなもので、やっていること自体は会社員時代と同じ。相手が社外の人というだけ」と笑う。目指すのは常に「世界初」だ。

鎌倉版のローカルニュース最新6

県優勝で悔しさ晴らす

県優勝で悔しさ晴らす

鎌倉ラグビースクール

3月28日

極楽寺駅前でマルシェ

大学生と江ノ電コラボ

極楽寺駅前でマルシェ

30日・31日

3月27日

エコパークで自然体験

エコパークで自然体験

年間参加者を募集

3月26日

鎌倉カメラクラブ約100点の写真展示

4月3〜7日

鎌倉カメラクラブ約100点の写真展示

きらら鎌倉で

3月24日

ハンドベル演奏会

ハンドベル演奏会

入場無料 演奏体験も

3月23日

平和願う千羽鶴を募集

神奈川県

平和願う千羽鶴を募集

3月22日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月22日0:00更新

  • 8月20日0:00更新

  • 7月16日0:00更新

鎌倉版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

鎌倉版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年3月28日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook