2020年の東京五輪・パラリンピックを控え、鎌倉市は鎌倉駅東西口駅前広場の再整備を進めている。東口駅前広場は今年4月、西口駅前時計台広場も今夏の着工を目指しており、「市民にも海外からの来訪者にも、より安全、快適な駅前環境を提供したい」とする。
東口歩道、拡幅で通行しやすく
鎌倉駅東口駅前広場では、舗装の劣化が進んでいるほか歩道の幅員が狭く、歩行者とバス待ちの行列が錯綜し、歩行環境が悪化している。
市が進める再整備計画では、現在3・2〜5・2mの歩道を、4〜8mへと拡幅。1カ所だけの「タクシーのりば」に加え、「タクシーおりば」を新設し、歩行エリアと滞留エリアを確保する。
また全てのバス・タクシー乗降場に雨除けの屋根を設置するほか、障害者のための福祉車両用乗降場も新設。人も車両もより安全に利用できるようにするという。
工費は約5億1000万円。今年4月に着工予定で、20年11月中旬の完工を目指す。
市道路課は「工期中も歩行者通路は確保し、歩道の拡幅については東京五輪の前までに完成させたい」とする。
時計台広場はバリアフリー化
鎌倉駅西口駅前時計台広場は、1983年に現在に近い形に整備された。観光客を中心に待ち合わせや休憩場所、東口への地下道につながる動線として利用されている。
限られた面積(約410平方メートル)に植栽や喫煙所、ベンチなど多くの占有物が配置されており「混雑時には待ち合わせと通り抜けの利用者が交錯し、安全な歩行に支障をきたしている」(市駅周辺整備課)という。
そこで市は、同広場の再整備を「第3期基本計画 後期実施計画」(17年度〜19年度)の重点事業に位置付けた。
広場のレイアウト変更に向けては、17年に広場利用者へのアンケートなどを実施。昨年2月に整備方針を策定し、市議会2月定例会に提出する新年度予算案に、関連する費用を盛り込む予定だ。
整備方針によると、広場内の時計台やサクラ、クスノキなどは今の場所に残しながら、未利用になっているサクラ付近の約56平方メートルの用地の占有物を撤去・移設。植栽帯を縮小し、人だまりや通路用スペースを確保する。
また遠足の児童の待機場所にもなっていることから、時計台そばの喫煙所は廃止。ベンチの数を増やすほか、広場と歩道の高低差を解消し、バリアフリー化も図るという。
同課は「再整備に向けた工事は8〜9月ごろに開始し、19年度中の供用開始を目指す。利用者にとって快適な空間にしたい」としている。
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