鎌倉市は現在、神奈川県が今年5月に指定した「高潮浸水想定区域」をもとに、ハザードマップの作成を急いでいる。台風の本格シーズンを迎える前に周知を図りたい考えで、ウェブ上での公表を予定している。
高潮とは、台風や発達した低気圧が通過する際、海水面が大きく上昇する気象現象。満潮と高潮が重なると水位がさらに高くなり、大きな災害が発生しやすくなる。
県は5月、高潮の避難体制を強化するため、相模灘沿岸における「高潮浸水想定区域」を指定した。想定される最大規模の高潮をもとに算出され、鎌倉市を含む13市町の計17・7平方Kmが公表された。
鎌倉市は浸水面積0・2平方Km、最大浸水深3・1m、浸水継続時間の最大値は24時間。最大浸水面積と浸水深は小田原市の6・1平方Km、5・3m、浸水最大継続時間は三浦市の93時間となっている。
想定区域によると、鎌倉市内では、海抜の低い坂ノ下の海岸沿いのほか、腰越から材木座海岸までの沿岸、神戸川、滑川の河川沿いなどが高潮の被害を受けるとしている。
指定を受け鎌倉市は、ハザードマップ作製を急いでいる。台風シーズンの秋までには住民に周知を図る予定で、8月中にウエブ上での公表となる見込みだ。市はこれまでに、地震や津波、洪水などのハザードマップを作成しているが、高潮については初。市防災課は、「高潮の被害は台風などと重なることが多く、甚大な被害をもたらすこともある。避難指示などの避難情報の発令前の行動が大事」とし、台風接近前の避難の徹底や、台風接近後の垂直避難などを呼び掛けている。周知に関しては、状況を見極めて、ウェブ以外での案内も検討しているとしている。
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