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公開日:2021.07.02

鎌倉市
「高潮マップ」作成へ
台風シーズン前までに

  • 高潮浸水予想区域図の一部(浸水区域及び浸水深)=神奈川県作成。水色は浸水深1m〜3m、緑色は0・5m〜1m、オレンジは0・3m〜0・5m、黄色は0・01m〜0・3m

  • 台風による高潮被害を受けた坂ノ下海岸(2017年10月)

 鎌倉市は現在、神奈川県が今年5月に指定した「高潮浸水想定区域」をもとに、ハザードマップの作成を急いでいる。台風の本格シーズンを迎える前に周知を図りたい考えで、ウェブ上での公表を予定している。

 高潮とは、台風や発達した低気圧が通過する際、海水面が大きく上昇する気象現象。満潮と高潮が重なると水位がさらに高くなり、大きな災害が発生しやすくなる。

 県は5月、高潮の避難体制を強化するため、相模灘沿岸における「高潮浸水想定区域」を指定した。想定される最大規模の高潮をもとに算出され、鎌倉市を含む13市町の計17・7平方Kmが公表された。

 鎌倉市は浸水面積0・2平方Km、最大浸水深3・1m、浸水継続時間の最大値は24時間。最大浸水面積と浸水深は小田原市の6・1平方Km、5・3m、浸水最大継続時間は三浦市の93時間となっている。

 想定区域によると、鎌倉市内では、海抜の低い坂ノ下の海岸沿いのほか、腰越から材木座海岸までの沿岸、神戸川、滑川の河川沿いなどが高潮の被害を受けるとしている。

 指定を受け鎌倉市は、ハザードマップ作製を急いでいる。台風シーズンの秋までには住民に周知を図る予定で、8月中にウエブ上での公表となる見込みだ。市はこれまでに、地震や津波、洪水などのハザードマップを作成しているが、高潮については初。市防災課は、「高潮の被害は台風などと重なることが多く、甚大な被害をもたらすこともある。避難指示などの避難情報の発令前の行動が大事」とし、台風接近前の避難の徹底や、台風接近後の垂直避難などを呼び掛けている。周知に関しては、状況を見極めて、ウェブ以外での案内も検討しているとしている。

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