鎌倉 文化
公開日:2022.04.01
レトロで素敵?少し不便?
丸型ポスト、鎌倉が県内最多
街中で見かける真っ赤な郵便ポスト。全国的に見ると、大小形は違えど、その多くが四角いポストなのだが、鎌倉市内を巡っていると昔懐かしい円柱型の「丸型ポスト」を各地で見かける。鎌倉郵便局にその歴史や理由を聞いてみた。
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丸型ポストは1949年に登場。その後、20年間製造されていたが、より容量の多い四角柱型の「角型ポスト」が製造されるようになり、各地で入れ替えが進んでいった。
神奈川県に残っている丸型ポストは105本。そのうち31本が鎌倉市にあり、本数、割合ともに県内でトップ。2番目は小田原市の13本という。
丸型と角型の違い
丸型ポストは差入口が小さく、近年急増しているA4サイズ程度の郵便物を投函できない。鎌倉郵便局や鎌倉市には「角型ポストに変えてほしい」という意見も届いている。
また、丸型ポストに入る手紙の量はおよそ360通。対して角型は、大きいものだとおよそ1100通とその差は3倍近い。さらに、角型ポストは中に郵便物を溜める袋を掛けられるため、袋を替えるだけで収集できるが、丸型ポストは手でかき出す必要がある。
不便でも残す理由
不便な丸型ポストを残す理由を「歴史ある鎌倉の街の景観づくりの一環です。私たちも、これまでの局員たちも長年にわたり、貴重な丸型ポストを大切にしてきました」と話すのは、鎌倉郵便局の根橋学さん。
昔懐かしい丸型ポストは「レトロでかわいい」「写真映えする」と観光客に人気で、「設置してほしい」と要望する声もあるそうだ。
丸型ポストは10年前の時点で全国に約5600本。今もその数は減っている。不要になった地域から必要な地域へと全国で譲り合っているという。「不便というご意見もありますが、丸型ポストから近い場所に、角型ポストを設置するように努めています。歴史ある鎌倉らしい街並みを残すために、ご理解ご協力をいただけたら」
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