医大生ピアニスト 沢田蒼梧 ショパンピアノ協奏曲を弾く
昨年、ポーランドで行われたショパン国際ピアノコンクールでは、日本人ピアニストたちが健闘した。
その中で異色のピアニストが世界中で話題になった。沢田蒼梧(そうご)さん、23才。名古屋大学医学部で学ぶ現役医大生だ。
医大生でショパン国際コンクールの本選に出場できるほどの実力の持ち主は世界でも珍しい。
ショパン国際コンクールが始まり、私はオンラインで各出場者の演奏を視聴するのを日課としていた。時差があるため、視聴は朝起きてからだ。
その折りに、聴こえてきたのが、沢田蒼梧さんのショパンのバラードの第1番だった。聴いているうちに、次第に沢田さんの演奏する世界に引き込まれていった。
バラードの甘く哀愁を帯びた美しいメロディ、何ともいえない類いまれなる表現力に、私は魅了され、思わず落涙してしまった。
その日から、私は沢田さんの演奏するバラードが忘れられなくなった。(後で知ったが、このバラードに魅了されたのは私だけでなく、日本でも沢山の視聴者であった事を、帰国後の満席になった演奏会で知った)
沢田さんの「医学の道」と「ピアニストの道」のいわゆる二刀流は、並大抵な努力では成り立たない。 どのように両立させているのか。その理由はとても単純で「沢田さんが並外れた努力家である」ということに落ち着いてしまった。
ショパンコンクールでは、残念ながらコンチェルトが弾けるファイナルまで進めなかったため、私たち聴衆は、沢田さんの弾くコンチェルトを聴く機会を失った。しかし、今回、当法人が立ち上げた「グランブル管弦楽団」のデビュー公演で、沢田さんがショパンのピアノ協奏曲1番を演奏してくださることになった。若手指揮者である松井慶太さんによる、「のだめ」で有名になったベートーヴェン交響曲第7番も楽しみである。
生の演奏会の前というのは、ワクワクとドキドキで胸が高鳴る。私たち、聴衆は音楽によって満たされる心地良さや感動を心待ちにしている。私も今から、その日が楽しみで、待ち遠しくて堪らない。
NPO法人湘南クラシックアーティストパラダイス理事長 澤田エリザ
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