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公開日:2022.09.16

七高ダンス部145人、なぜ
増加の背景に「自主性」

  • 文化祭でのダンス演技の様子

 七里ガ浜高校で9月8日と9日、文化祭が開かれた。その中で、生徒らの投票によって決まるパフォーマンスの部活動部門で金賞に輝いたのは、校内で人気を誇るダンス部=写真。その部員数は1〜3年で総勢145人。なぜ、ここまでの規模に膨らんでいるのか。理由を探った。



 七里ガ浜高ダンス部の部員数は、2013年ですでに114人。さらにこの10年で増加し、文化祭時点では145人が在籍し、校内で最多を誇る。全校生徒1113人にあたる割合は約13%。また、市内公立校の大船高校と鎌倉高校の部員数は50〜70人程で、同校の部員数が突出している。



 なぜ、ここまで多いのか?同部の特徴として挙げられるのが、「平日のみの練習」だ。部員たちが、「アルバイトと両立する部員が多い」と言うように、自由度が高い。



 顧問の宮田春奈教諭は、「決して強豪校ではない」と話す。大会には出場せず、文化祭や年2回の学内発表会、部内の送別会など学内での活動を基本とする。大会に向けて1つのチームを仕上げる学校が多い中で、ダンスを楽しむことに主眼を置いている。



 同部では、「学年単位でユニットを組む」。1年生は入部が決まると、7月の発表会で披露する全体ダンスを練習。その過程で、自分に合ったスタイルや一緒に活動したいメンバーを探し、所属ユニットを決定する。ヒップホップやK-POP、フリースタイルなど、今年度の部内ユニットは3学年で22。「中学でダンスを経験していない人が多いが、楽しめる雰囲気」(栁沼優さん・3年)



SNSも効果



 部員たちは「ダンスへの親しみやすさがある」と口をそろえる。近年は、踊った動画を編集し投稿できるSNSサービス「TikTok(ティックトック)」も学生の間で流行。実際に活動の様子をSNSで投稿するユニットも多く、個人で配信する部員もいる。「中学生の時に見たインスタグラムの投稿がかわいくて、憧れだった」。そう振り返るのは、坂口心菜さん(3年)。このように、SNSがきっかけで入部を決める生徒も多いという。



 また、文化祭での同部の演技を花形と呼ぶ生徒も多く、今年も盛り上がりをみせていた。磯村美都さん(3年)は、「この盛り上がりの中に自分も加わりたかった」と、中学生の時に訪れた文化祭が七里ガ浜高を選んだ決め手となった。



新たな挑戦も



 今後について宮田顧問は、「学年の枠を超えた作品づくりに挑戦したい」と語る。その第一歩として、これまで学年ごとに分けていた練習日を、今年度から全体で2グループに分け、学年間の交流も促進している。



 生徒たちの自主性を重んじ、これまで築いてきた「七高スタイル」は崩さない。その一方で、希望者による大会出場も視野に入れる。部長の加藤滉晴さん(2年)は、「七高ダンス部の魅力を校外にも発信していきたい」と前を見据える。

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