材木座海岸でのマイクロプラスチックの清掃を行う熊岡良修(よしひさ)さん(47・材木座在住)の活動が、6月4日に1000回を達成した。2021年の夏に活動を開始して以来、雨の日を除き毎朝欠かさず続けてきたこの地道な取り組みが、ついに大台に乗った。
「小さな破片」への危機感
熊岡さんが活動を始めたのは、約4年前の8月18日。いつものように散歩で訪れた材木座海岸で、大きさ5ミリ以下のマイクロプラスチックの破片が砂浜に散らばっていることに気がついた。「大きなごみはビーチクリーンなどで拾われているが、マイクロプラまでは拾いきれていないのかもしれない」。一見するとごみとは認識しにくいその「小さな破片」が、海洋生態系などに与える影響の大きさを知り、危機感を抱いたという。
息子を持つ熊岡さんは、子どもたちにきれいな海を残したいと直後から回収活動をスタート。雨天を除き、出勤前の毎朝9時頃から約20分間の回収活動を実施した。
地道な作業はライフワークに
本紙では23年5月、500回達成の際に一度その活動を紹介した。それから2年、この地道な清掃活動は、本人が発信するSNSなどを通じて地域住民の間でも少しずつ知られるようになった。姿を目にした人々が声をかけたり、時には手伝いを申し出たりすることもあるという。
海岸では、持参するちりとりで砂ごとプラスチックごみをすくい、ざるやピンセットで選別。収集物は自宅に持ち帰り、蓄積するとかながわ海岸美化財団に回収してもらう。
「特別なことはしていない」と熊岡さん。1000回を迎えた当日も、同じようにマイクロプラを拾ってから、職場に向かった。続けられるのは「ライフワークの一つになっている」から。
熊岡さんは「今後も続けます。2000回までがんばっていきたいですね」と笑った。
![]() これまで回収してきたマイクロプラの山
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