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鎌倉版 公開:2025年6月20日 エリアトップへ

鎌倉クラフトジン「露」 品評会で最高金賞 浄智寺の井戸水使用

社会

公開:2025年6月20日

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最高金賞を「誇り」と喜ぶ秋山社長
最高金賞を「誇り」と喜ぶ秋山社長

 鎌倉五山第4位の浄智寺(山ノ内)の井戸から汲み出した水を使った蒸留酒「鎌倉クラフトジン露(つゆ)」がこのほど、アジア最大級の蒸留酒の品評会『東京ウイスキー&スピリッツコンペティション2025』の洋酒部門で、639品から最高金賞31品の一つに選ばれた。

夜の街の活性化に

 「露」を手がけたのは、長谷で酒類販売業者「風雅」を運営する秋山栄二さん(63)。鎌倉市を訪れる観光客は、昨年1年間で約1594万人だったが、市内に宿泊施設が少ないことから、ほとんどが日帰りになっている。そのため、観光地の経済に大きな影響を与える観光消費額が伸び悩んでいるという。

 秋山さんは「夜の街を活性化させる商品を作り、少しでも経済発展に寄与できれば」と、クラフトジンの製造に乗り出した。

 「鎌倉らしさ」を商品に込めるため、相談したのは親交のある浄智寺の朝比奈惠温(えおん)住職。同寺には、江戸時代の文献で「鎌倉十井(じっせい)」に選ばれた「甘露ノ井」と呼ばれる井戸があった。当時の井戸はすでに枯渇しているが、同じ水脈と考えられる井戸が境内に現存しており、その地下水を使用することを許された。

 また、ラベルに印字された「露」の文字は、朝比奈住職が直筆した。

 さまざまなフレーバーを試し、蒸留を重ねながら納得のいく味わいを追求したという秋山さん。構想から約2年、「爽やかで清涼感のあるジン」を完成させた。

ストレートかロックで

 露は蒸留させた原酒を同寺の井戸水でアルコール度数を42%まで薄め、ジュニパーベリーやグレープフルーツピール、ヨモギ茶などで香り付けをした。

 秋山さんがおすすめする飲み方は「ストレートまたはロック」で、「香りの広がりを楽しみながら、遊び心を持ってお好きな飲み方を見つけてほしい」と話している。

 現在は、鎌倉や逗子を中心に、都内や京都などの飲食店約30店舗で取り扱われている。羽田空港の売店で販売されているほか、市内では紀ノ国屋鎌倉店で販売中。

 秋山さんは「プロの評価をいただき最高金賞をいただくことができた。誇りに思う。鎌倉生まれのジンを楽しんでもらいたい」と話した。(問)メールfuga@kamakuragin.com

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