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鎌倉 文化

公開日:2025.11.28

ぶらり ご近所商店街 Vol.2
肩肘張らず 癒しのまちかど
湘南一番街商店会 桑原健次さん

  • 大船駅前の魅力を語る桑原さん

 大船駅東口の雑踏から、店の並ぶ通りに人々が吸い込まれていく。気心知れた笑顔の学生同士、少し猫背の会社員、はしゃぐ子どもに手を引かれる母親…。肩肘張らない、暮らす人々の息づかいを肌で感じられる空間に、ホッとするのは何故だろう。「庶民的というか、下町の雰囲気というか、気楽にぶらりと過ごせるのが大船の魅力だよ」と湘南一番街商店会の桑原健次会長は目を細める。

 会員約60店のほとんどが飲食店という「ちょっと変わった商店会」と笑う。ラーメン、焼肉、居酒屋など、誘惑を振り切るのが困難な通りが続く。

 飲食店が多いだけに、商店会はイベントでの模擬店が活躍の場となる。5月の大船まつりや11月の大船夜市などでは、今年も炭火の香ばしい煙とともに各店が腕を振るった。「もう年末から来年の大船まつりの準備が始まるよ」という気合の入れようだ。

 近隣には大手企業の拠点や工場が多く、駅からは通勤客が降りてくる。西の空が赤く染まりだすと、疲れを癒すひと時の「止まり木」である店の灯りが輝きを増す。自身の店である「カフェ&パブ ロペ」もその一つ。「新しいマンションもできて、大船に住む人も増えているんじゃないかな。夜の飲食だけじゃなく、昼も新鮮な野菜や魚、肉などたくさんの良い店があるからね」と通りを眺める。このまちで生まれ育った桑原会長にとって「『大船って面白い』と言われるのがうれしい」という。鎌倉は古都の観光地だけじゃない。並ぶ店の灯りには、まちを愛する商人魂が宿っている。

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