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鎌倉 社会

公開日:2025.12.12

不安な心に寄り添って
消防指令センター 佐伯海飛さん(28)

  • 通報を受けて指令を出す佐伯さん

  • 判断の速度と正確性が求められる

 火災や急病、事故など、「119番」をする時は、どんな人も不安を抱えている。だからこそ、「口調や言葉選びを大切にしています」と話すのは、鎌倉市消防本部の高機能消防指令センターの佐伯海飛さん。

 同センターでは、鎌倉市内の119番通報を受け、管内の消防車や救急車へ出動指令を出す。

 鎌倉市消防本部に入って6年目の佐伯さんは、昨年から同センターに勤務している。「電話では音声のみなので、いかに想像力を働かせることができるかが大切」という。素早く無駄なく正確に、必要な情報を聞き取るための言葉に細心の注意を払う。「『すでに救急車は出動していますから安心してくださいね』の一言で落ち着く方も多いです」と語る。

 過去には、通報内容での判断よりも患者が重症だったという苦い経験もあった。「先輩の皆さんには日々多くのことを学ばせていただいています」と感謝は絶えない。

 最新鋭の機能を備えた同センターでは、映像通報システムも導入された。「現場の状況を理解できるとても良いシステム」とうなずく。

 同センターで勤務して「鎌倉市全体を見る感覚を学んだ」と、自身の変化を分析する。命を守る消防士の仕事は現場に駆け付ける隊員たちだけではない。市民と隊員をつなぐ司令塔として、学びの日々は続く。

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