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茅ヶ崎・寒川 人物風土記

公開日:2014.09.26

9月5日付で茅ケ崎警察署署長に就任した
福島 敬三さん
矢畑在住 58歳

「何事も楽しむのが大事」

 ○…「当たり前のことを当たり前にやるだけ。ただそれが一番難しいんだよね」。茅ケ崎警察署の新署長に就任した熱血漢は着任の挨拶で署員を前に「お節介やきになり、一歩踏み込んで職務に臨んで欲しい。指示待ちではなく常に想像力を働かせて欲しい」と訴えた。茅ヶ崎市民23万人余りの安全安心のために満を持して登場した新署長は、時に厳しく、時に優しい頼れるリーダーだ。

 ○…警察官を目指したのは、茅ヶ崎に暮らしていた親類の警察官への憧れから。20歳で神奈川県警に入り、加賀町署を出発点に捜査四課、三課、国際捜査課、広報県民課、被害者支援室、警察学校、監察官室など幅広い部署を歴任。茅ヶ崎で初めての署長職を拝命した。「交番勤務は最初の1年3カ月の中華街だけだし副署長も経験してない。ただ他に行かせる部署がなかったんでしょ」と照れ隠しでふざけて見せるところに人柄の良さが垣間見える。

 ○…出身は群馬県。家族は妻と社会人の息子に、大学生の娘の4人だが現在は横浜に家族を残し矢畑の官舎でひとり暮らし。「趣味は特にない。ただ官舎から毎朝7、8キロ走っている。健康のためにね。まぁ仕事が趣味かな」とおどけて見せるが、実は真面目で勉強家だ。国際捜査課で関わったネットバンキングの事件では、捜査のためIT用語からはじまりゲーム課金やネット犯罪の仕組みなどを猛勉強するほど。「自分で勉強しないと分からないし知らないと市民の皆様からの相談にも乗れない。何でも大変と思わずに楽しむポジティブ人間なんです」 

 ○…意気込みを聞くと「力を入れ過ぎず、自然体で取り組みます。ダメ署長だから署員に助けてもらいながら市民の安全・安心のため努力していく。茅ヶ崎はとってもいい街だからね」。最後まで冗談めかしながらも、自然体を貫く強さや時折見せる真剣で鋭い眼差しは内に秘めた正義感の表れに他ならない。

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