「ほのぼのビーチちがさき」の代表を務める 石川 眞紀さん 中海岸在住 56歳
まずは自分が楽しむこと
○…「とにかく海に来て欲しい。海の楽しさを多くの人に知ってもらいたい」。1990年に開催されたビーチイベント「サーフ90」を機に発足し、以来浜辺をキーワードにした環境・福祉・教育に関する活動を実施している「ほのぼのビーチちがさき」の代表に、25周年の節目の年に就任。7月26日(日)にサザンビーチで開催するイベントでは、海岸のゴミがチケット代わりになるコンサートなど、楽しみながら海を考える催しを数多く企画している。
○…生まれも育ちも茅ヶ崎という生粋の茅ヶ崎人。夫も幼なじみで、住まいも茅ヶ崎に構えた。何年かぶりに娘を連れて大好きだった海へ足を運ぶと、そこに当時の面影はなかった。「防波堤の前まで泳いで行けたのに浸かっていたし、野球場の前の海岸も浸食されていた。大好きだった海をなくしたくなくて」。娘に怖さも含めて海の魅力を伝えるため、98年に活動に参加した。
○…半生を振り返るといつも海がそばにあった。友達と遊んだり、犬の散歩をしたり、親とけんかして泣いたのも海だった。中でも、幼い頃父と遊んだ海の思い出は今も鮮明に覚えている。「父はビールを飲み、私はかき氷をよく食べた。えぼし岩まで泳いで行く父をブイの内側から見ていました」。そんな思い出のたくさん詰まった海が震災以降、来場者が減っているのが何より淋しいという。
○…現在アパレルメーカーのショップ販売員として働く。職場では一番年上だが世代のギャップは一切感じない。持ち前の明るさと人懐っこさで客からも愛され、街中で突然声を掛けられる事も少なくない。「相手の事を考える接客業は海の活動にも通じる。自分が楽しければ周りも楽しくなる。眉間にシワを寄せて必死にやるより、何でも楽しむ。それが私らしさで茅ヶ崎らしさかも」。子どもの頃の海を取り戻す活動をこれからものんびりと、マイペースに続けていく。
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