市内で初めて栽培したトマト「湘南ポモロン」を活用し、生産農家と市内商業者が協力して商品を開発。3月21日に茅ヶ崎市役所でマスコミ向けに試食会を開き、ゼリー、ジャム、ビーフシチューなど完成した商品をPRした。
「湘南ポモロン」は神奈川県が開発した新品種トマト。レッドとゴールドの2種類があり、育成地の「湘南」とイタリア語でトマトを意味する「ポモドーロ」、実の形から「ロング」を組み合わせて命名。県育成品種に指定されている。
商品開発のきっかけは、農家の所得向上を目的に2016年度に行われた地域ブランド創出事業。茅ヶ崎市・藤沢市・寒川町の2市1町で構成される「都市農業部会」が活動主体となり、「湘南ポモロン」を活用した商品開発の協力事業者を募った。この時の試作品が商業者から高評価を受けたことから、市外のみだった湘南ポモロンの栽培を市内のトマト農家・野崎農園(下寺尾)に依頼。昨年9月に市内で初めて栽培を開始し11月に収穫を行って、商品化を進めてきた。協力した商業者は「湘南 冨士美」(萩園)、「きくやマルシェ」(矢畑)、「齋藤牧場」(芹沢)。
道の駅での販売視野に
21日の試食会では、各商業者が自ら完成したばかりの新商品をPR。野崎農園の野崎寿一さんは「元々齋藤牧場とのコラボ商品を考えていたところ、市から依頼を受けて湘南ポモロンの栽培を始めた。希少価値のあるトマトなので、これからも積極的に育てていきたい」と話した。また「レッドは大玉トマトの1・5倍のリコピンが含まれ、酸味が強い。ゴールドは甘みがある。果肉が厚く煮崩れしにくく、生でも加熱しても良く、様々に活用しやすい」と魅力をアピールした。
「湘南 冨士美」ではゼリーを開発し、5月頃から販売予定。同社専務取締役の伊與田祐一さんは「実の美しい色を活かして赤と黄のゼリーを作った。2種類の味が楽しめる」と話した。
「きくやマルシェ」ではジャムとケチャップを作成し、すでに販売を開始。同店代表の白倉由果さんは「カラフルな色を生かし、ジャムにはフルーティーに仕上げるためにりんごを加え全て手作りで作っている」とこだわりを語った。
「齋藤牧場」では「ちがさき牛ビーフシチュー」を開発し4月下旬の販売開始を予定。同牧場の齋藤忠道さんは「年間3000個売れているちがさき牛カレーと並ぶ人気商品にしたい。今後も地元商業者とコラボできれば」と展望を語った。
今後について市農業水産課は「新商品が開発されることで、地元農産物の付加価値が高まる。道の駅での販売も視野に入れながら、引き続き地域ブランド、茅ヶ崎の名物を生み出す手助けをしたい」と話した。
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