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茅ヶ崎・寒川 人物風土記

公開日:2018.08.03

船長として渡船えぼし丸に乗る
石井 満夫さん
南湖在住 48歳

海で育ち 海と生きる

 ○…市内唯一のえぼし岩周遊船を運営する社長であり、船長。映画『茅ヶ崎物語』などの余波もあり、市外や海外の利用者も増加中。「湘南でなく茅ヶ崎へ目を向けてもらえるいい機会」と喜ぶ一方、「海の楽しみ方は千差万別。『天気がいい』といった理由でも、気軽に来てほしい。できれば市民全員に一度は近くで見てもらいたいよね」と、慈しむように海を見やる。

 ○…実家は創業50年超のたつみ釣具店。小さい時は浜を庭代わりに、釣りや磯遊び、潮風を存分に受け育った。「遠くの海」に憧れ、大型船で”七つの海”を巡りたいと横須賀の水産高校へ進学。卒業後は都内の海専門の測量会社に勤めた。1年365日のうち300日は海の上という生活。国内ほとんどの港を制覇し、二宮―アラスカ間の海底ケーブル調査などで海外の海も巡った。「海の真ん中に行くと、なーんにもない。あの満点の星空は忘れられないなぁ」と瞳をきらめかせ、想いは水平線の向こうへ。

 ○…茅ヶ崎に戻り26年ほどが経つ。現在は両親と3人暮らし。朝は3時半から4時頃に起床、日の出とともに出航する釣り船に備える。「三浦湾からのお日様が重なる時が一番好きなえぼし岩の姿。いつも痺れる」と笑みをこぼす。たまの休みにはスーパー銭湯などで疲れを癒す。日々の癒しは猫。代々港のボスに君臨した飼猫たちも、現在の「ヒゲ」ちゃんで5代目。「鼻のところの模様がヒゲみたいでしょ」と携帯の画像を手に照れ笑い。

 ○…海と共に育ち、海があるのが当たり前。「海が見えないところでは暮らせないなぁ」と頭をかく。「海では余計なものを忘れて、解放される。なんにもないけど、海にしかないもの、うまく言葉にできないけれど、そういったものが人を魅了するんじゃないかなぁ」

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