茅ヶ崎市私立幼稚園協会の会長を務める 杉崎 直人さん 高田在住 53歳
子どもへの瞳 まっすぐに
○…11月16日は日本で最初の国立幼稚園が設置された「幼稚園の日」。今年春に新会長に就任し、少子化が叫ばれる今だからこそ「子どもの有無、年齢などを問わず、地域の方に広く子どもたちへの関心を持ってもらいたい」と呼びかける。
○…実家は高田の熊野神社で、茅ヶ崎すみれ幼稚園も運営。当時はまだ園舎の周りは田んぼばかりで、北茅ケ崎駅から帰ってくる家族の姿が見えたほどだった。「風がすごくてね、凧を上げるとどこまでも伸び上がるから怖いほどだったよ」と笑う。松林小・中、寒川高校で学び合い、“カッコよく見えること”を競い合った竹馬の友は今も気の置けない仲間だ。國學院大學で神学を学ぶも、当時は好景気真っ只中。雄志を抑えきれず不動産業界へ。バブル崩壊後は、広告代理店も兼ねる花き輸入会社へ移り腕を鳴らした。約20年前に父の誘いを受けて茅ヶ崎へ戻ってきた。
○…幼稚園と企業の違いに戸惑うことも多かったが、今や職員、保護者らからの信頼が厚い、「子どもたちへの熱い想い溢れる」名物園長だ。地鎮祭など神社の仕事も多く、若い時分に「魂を捧げた」サーフィンから離れて久しい。たまの休みに楽しむショッピングや旅行でも「店の装飾、観光史跡、色々見ても、結局子どもたちを喜ばせるためには何ができるか、そればっかり連想しちゃって」と明かすしつつ、表情は満足げ。「唯一の自分だけの時間」というレトロな愛車、1965年製のワーゲンの話をする時にも「子どもたちが驚いてくれるんだ」と声が弾む。
○…家族の形は時代とともに変化するが、子どもたちは変わらない。「大人は周りと比較したりせず、子どものありのままを見つめてあげてほしいし、私もそうありたい」とまっすぐな瞳で語った。
|
<PR>