環境事業センター所長の 富田 雄也(かつや)さん 松が丘在住 49歳
茅ヶ崎が人生のグラウンド
○…「日常をありがとう」―。緊急事態宣言が発令されて以来、ごみ収集の担当職員に向けた感謝の手紙が届いており、その数は200通以上。お礼の気持ちを込めて、ごみ収集のパッカー車で「ARIGATO」の文字を作り、ユーチューブで公開。インターネット上でも好評のコメントが寄せられている。「発案し、編集した職員たちの思いが形になってよかった」と笑顔だ。
○…所長に就任したのは、コロナ禍真っただ中の4月。「業務を止めない」という使命のもと、さまざまな感染予防策を講じながら乗り切ってきた2カ月だった。「改めて誇り高い仕事と思った。職員には頭が下がります」と話す。そんな中、所長の務めとは「職場内での対話を重視しながら、知恵やスキルを引き出すこと」。収集はもちろん、ごみの出し方の啓発や、子どもへの環境学習なども、より活発にしていきたい考えだ。
○…小学1年の頃から茅ヶ崎で過ごす。走ることが好きで、箱根駅伝は選手に並走し応援していた。応援”される側”になるのは十数年後。名門・早稲田大学競争部に入部した。推薦枠のいわゆるエリートに対し、受験で入った「雑草組」として切磋琢磨。そして4年時、コーチの瀬古利彦氏に託されたアンカーの役割を果たし、1位でゴールテープを切った。大会新記録の総合優勝だ。「10人の選手だけでなく、チーム全員による努力の結晶だった」と目を細める。
○…駅伝で学んだのは「各々が役割を果たし、皆で大きな結果をめざす」という考え方。卒業後に入所した市役所での仕事でも、根底に流れている。「海岸も山もジョギングした。茅ヶ崎全体が私の人生のグラウンドです」。愛する地元のため汗を流し続ける。
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