梅田町緑と花いっぱい推進の会の代表 武部 百合枝さん 十間坂在住 87歳
緑と花で地域に元気を
○…梅田中学校(十間坂)西側の道路沿いでは毎年、16本のハクモクレンが真っ白な花をつけ、人々の目を楽しませている。これらの木々を管理する「梅田町緑と花いっぱい推進の会」の代表を務める。最近は「近所の方も一緒に散った花びらの掃除などをしてくれる」とコミュニケーションの場にもなっている。
○…市内で生まれ育った。「おてんばで、男の子を押しのけて木登りをするような子だった」と振り返る。終戦を迎えたのは10歳の時。戦時中は市内で機銃掃射で撃たれて亡くなった人の話を聞いたり、飛来する爆撃機B―29を毎晩目にした。「今日1日私は生きていられたんだ、と思っていた。子どもも大人も関係なく殺されるのが戦争」。だからこそロシアによるウクライナ侵攻のニュースに心を痛める。
○…家庭の事情で祖母に育てられ「早くおばあちゃん孝行がしたかった」と中学卒業後は進学せず、辻堂の縫製工場に就職。「周りのみんなが可愛がってくれて幸せだった、恵まれていた」と振り返る。その後、写真屋で働いていた時に客だった夫の季之さんと出会った。25歳で結婚し、1人息子と2人の孫に恵まれた。「興味が湧いたらすぐにやりたくなる」と茶道や人形作りなど、様々な趣味に打ち込んできた。
○…自宅近くの道路に「花がないのは寂しい」と夫・季之さんが同会を立ち上げたのは2000年。夫が亡くなった後は、その遺志を引き継ぎ、ハクモクレンを始め地域の花々を育ててきた。「やっぱり花が好きじゃなきゃできない。『きれいね』って言われるとそれだけでうれしい」。「できれば自分が亡くなった後も会の活動が続いて、ずっと花が咲いていたら」と次世代へ思いを馳せた。
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