2作目となる絵本『いっぴきねことおつきさま』を出版した かんばやし 麻さん 茅ヶ崎市在住 62歳
「贈り物にしたい絵本」創作
○…絵本作家として、2作目となる『いっぴきねことおつきさま』を5月27日に出版した。寂しく過ごしていた一匹の猫が、仲間や人の温かさに触れることで、本当に大切なことに気づく物語。「前作よりも原画や文章にこだわり、考え抜いた分思い入れが深い作品。誰かに贈りたい一冊になれば」と話す。
○…静岡県東伊豆の「海に近いおだやかな町」で生まれ育った。幼少期は父親の影響で本や漫画に夢中に。「床が抜けるほど本があった」と懐かしむ。高校卒業後はデザインを学ぶため、名古屋の短大へ。その後ポップライターとして活躍した。父の体調不良を機に再び東伊豆へ戻り介護を経験。父が亡くなり、今から5年前に茅ヶ崎へ移住した。知らない土地での孤独感や喪失感、さらに介護で体感した苦悩や葛藤を絵や文字でメモ書きして、「ままならない思いを表現していた」ことが、後に絵本制作のきっかけになったという。
○…2023年に自身初の作品『ぼくのしあわせないのち』が第9回絵本出版賞・最優秀賞を受賞した。「共感して涙を流してくれた人や、手紙を送ってくれた人もいた。これからも絵本作家を続けたいと思えた」と話す。両作品とも猫目線で書かれているのは大の猫好きが影響している。幼い頃から常に猫が身近にいる生活を送り、「人間で表現すると気恥ずかしい自分の素直な感情を、猫になら投影しやすい」と語る。
○…趣味は手芸。アクセサリーや絵本を題材としたグッズを作り、友人とともにフリーマーケットに出店している。「次はいつ、どこに出店しようか計画中」と楽しそう。茅ヶ崎のお気に入りの場所は「海」。「いつも海が生活の近くにあるな」とほほえむ。
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