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平塚・大磯・二宮・中井 人物風土記

公開日:2014.12.04

第1回湘南平塚年末どっこい祭りの実行委員長を務める
稲 浩志さん
めぐみが丘在住 45歳

熱く潔い神輿会の頭領

 ○…ドッコイ、ソーリャ。老若男女が呼吸と足並みを揃えて神輿を担ぐ。「箪笥(たんす)(神輿の台輪に付いた金具)を打ち鳴らす音が、竿に当てた耳から全身へジンジン響き渡る。この心地よさとは何とも言い難い」と熱っぽく語る。「日本の伝統文化である神輿渡御を、将来を担う子どもたちと一緒に楽しめる場をつくりたい」。そんな思いから、7日に総合公園で第1回湘南平塚年末どっこい祭りを開催する。

 ○…4つの神輿愛好団体で構成する龍連合が主催。その特別相談役で、同祭実行委員長として準備を進めてきた。当日は自前の大神輿と子供神輿で威勢良い練り歩きを披露する。約100団体と交流があるという県内外の睦会などからも協力に来てもらう予定だ。同連合は七夕まつりや横浜開港祭、藤沢市民まつりなどに参加しており、「今回のイベントが平塚でも神輿パレードを実施するきっかけづくりになれば」と願う。

 ○…生まれも育ちも平塚。湘南龍王睦の発起人である父幸男さん譲りの神輿好き。神輿にかける情熱と気っ風の良さは、親子が自費で神輿を制作してしまったほどだ。やりたいことを探して「右往左往していた」という十代。学園ドラマ『熱中時代』の主人公の熱血教師に憧れ、大学は教育学部へ進んだが、経営ビジネスに進路変更。別の大学へ入り直し、卒業後は父の運送・物流会社を引き継いだ。現在はヤマコー物流会長。

 ○…手弁当で開く祭りでは湘南ベルマーレを支え、社会福祉に役立ててもらおうと、チームと市社会福祉協議会へ寄附金をおくる。経営者の視点でクラブ運営費などに言及しながら「一過性の盛り上がりではなく、日頃から地元で応援していくことが大事」と力説。全ての子どもの健やかな成長を身内で考えたことが福祉への関心に繋がった。「赤の他人が掛け声に乗って一つになれるのが神輿の醍醐味。心がくすぐられる。一人でも多くの人に担ぎに来てほしい」

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