神奈川県は、有識者による県津波浸水想定検討部会から報告された津波浸水予測の見直し結果を発表した。発生確率は極めて低いとされる最大クラスの地震も含めて見直し、平塚市には最大高9・6mの津波が約6分で到達する可能性が示されている。
県は東日本大震災後、平塚市を含む沿岸部13市町の要望を受け、2012年に独自に津波浸水予測図を公表している。今回の見直しは、内閣府の「首都直下地震モデル検討会」が13年12月に小田原沖の相模トラフ沿いで発生する最大クラスの地震モデルなどを示したことを受け、「想定外をなくす」という考えのもと昨年1月から行われていた。
見直しは、相模トラフ地震など、発生間隔が「2千年〜3千年あるいはそれ以上」とされる地震なども含む、9つの最大クラスの地震を対象に行われた。県は「最も厳しい条件を想定」したという。
地震モデル変更到達時間は約6分後
これまで平塚市がハザードマップなどで示してきた最大の津波高は、「元禄型関東地震と神縄国府津―松田断層帯の連動地震」(元禄連動型地震)マグニチュード8・3で、最大で約6・9mの津波が地震発生後約19分後に花水川エリアへ到達するという予想だった。
今回県が見直した結果では、元禄連動型地震の想定規模が拡大。マグニチュードは8・5に、断層位置なども、より大きな被害が想定される内容に変更された。平塚市の最大津波予想は9・6mで、到達時間は約6分後と大幅に短くなる予測を立てた。
発表を受け市防災対策課は「今後正式な発表を待った上で、県などと連携して対策を検討していく必要がある。現段階では出来ることとして、津波訓練や津波避難ビルの周知など、ソフト面の強化を進めていきたい」と話している。
近隣地域の最大津波高は、茅ヶ崎市が地震発生16分後の9・6m、大磯町と二宮町が地震発生3分後の17・1mと発表されている。県内の他地域など、詳細データは県ホームページなどで確認できる。
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