市教育委員会は先月27日、文部科学省が今年4月に全国の小学6年生と中学3年生を対象に実施した「全国学力・学習状況調査」の調査結果を公表した。平塚市は全科目で5年連続、全国と神奈川県の平均を下回った。
この調査は小中学生の学力や学習状況を把握、学校教育の充実を目的に2007年度から実施されている。調査科目は、基礎的な学力を問う「国語A」「算数/数学A」と、応用力を問う「国語B」「算数/数学B」のほか、3年に一度「理科」も加わる。
今年度は市内にある全小中学校を対象に、小中学生およそ4100人が参加。理科は実施されなかった。
市教委によると、学力調査の全科目で小中ともに平均正答率が全国と神奈川県の数値を下回った。これは調査結果の公表をはじめた13年度から5年連続。
市教委が課題として挙げたのは応用力。特に記述式の正答率は、中学校「数学A」を除くすべての科目で5割未満。無回答率は全国より高かった。
科目別では、国語が小中ともに「言語についての知識・理解・技能」を応用する設問の正答率が全国を下回った。算数では「数量関係」など、数学では「関数」「資料の活用」の分野を応用して回答する「数学的な考え方」の正答率が5割未満だった。
生活状況を調査する学習状況調査では、「学校の授業時間以外の普段(月〜金曜日)、1日当たりの勉強時間が、2時間以上」と回答した生徒の割合が昨年より改善され、小学校が24・8%から25・3%、中学校が40・7%から43・1%となった。市教委は「家庭学習の時間が昨年より伸びた。10年前から徐々に改善されている」と話した。
今年度から新たに設置された中学校の部活動時間について問う「普段(月〜金曜日)、1日当たりどれくらいの時間、部活をしますか」という設問では、「3時間以上」と回答した生徒の割合は全国平均の11・4%に対し、市は25・4%だった。
今回の結果に市教委は「依然全国と県の結果を下回っているが、今年はすべての科目で平均正答率の差が5ポイント以内になった」と前向きに捉えている。
2年前から始まった学校別分析の公表は、市ホームページで11月下旬を予定している。
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