大磯・二宮・中井版 掲載号:2011年11月25日号
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原発事故を想定したドイツのベストセラー小説「みえない雲」の翻訳者 高田 ゆみ子さん 大磯町在住 

熱い共感込めた橋渡し役(訳)

 ○…チェルノブイリ原子力発電所事故(1986年)の翌年にドイツの作家グードルン・パウゼヴァング氏が青少年向けに書いた小説「みえない雲」(小学館文庫)の翻訳者。原発事故を想定してある少女の被曝体験を描いた物語は、同国で児童文学大賞を受け、150万部のベストセラーに。10月に日本で出版されたばかりのコミック版「みえない雲」(小学館文庫)の翻訳も手がけた。漫画の翻訳では高校生の娘と大学生の息子が登場人物の若者言葉にアドバイスしてくれたそう。

 ○…原作は5年前に映画化、国内でも上映された。「その後、作品は私の中でも日常に紛れてしまった。でも、翻訳してからこの間、結婚して子どもが生まれ、福島第一原発で事故が起きた今、物語が訴えるテーマはより大きな意味を持つ」と話す。小説、映画とも再び注目が集まるなか、29日(火)に大磯町図書館で無料上映会がある。「フィクションに描かれた問題が現実となる世界に足を踏み入れた。私たちが経験していること、これから経験するかもしれないことを考えるきっかけになれば」という。

 〇…大阪府出身。「言葉の響きに惹かれて」外語大でドイツ語を専攻。留学やドイツ人との仕事を通して、遠距離・近距離からかの国を眺めてきた。「フクシマ」を機に原発を倫理問題として捉え、脱原発法案を成立、ナチス時代のユダヤ人強制連行の記憶を街なかの石碑などに留め置くドイツを「(困難な問題や過ちから)逃げない、事実をごまかさない国」と評する。

 〇…シュルツ在住の原作者に会いに行き、3週間ほど前に帰国。エネルギッシュな83歳は若い世代へ戦争体験を伝え残そうと著作に意欲的だったそうで、その日本語訳に取り組んでいる。翻訳家として「自分が共感できるもの」が仕事の基準。会話にポンポン大阪弁が飛び出し、飾らない人柄。地元のアマチュア弦楽団アンサンブル・ラディアントでヴァイオリンを弾く。
 

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