大磯・二宮・中井 人物風土記
公開日:2013.04.12
おおいそオープンガーデンホーム運営委員会顧問を務めるガーデンデザイナー・園芸研究家
井田 洋介さん
大磯町在住 68歳
草花を楽しむ暮らしの提唱者
○…素焼き鉢にハンギングバスケット、冬場の花壇を彩るパンジー。これらガーデニングでおなじみの品々を広めたのが、大磯に住むガーデンデザイナー。NHK「趣味の園芸」に講師として登場したので、見覚えのある人がいるかも。「園芸高校に通っていた時、夏にパンジーの種を蒔いて11月に花を咲かせていました。仕事を始め、冬にパンジーがないのを不思議に思い、生産者に作ってもらえるようお願いしたのです」。藤沢市で庭づくりと園芸の「アウトテリア民園」を営む。百貨店や都心のビルといった大型施設での植物のコーディネート、講演会、『婦人画報』をはじめとする雑誌・新聞への執筆、著書も多い。木や草花を育て愛でる喜び、ガーデニングの楽しみ方を発信する。
○…大磯町内の個人宅と店舗・事業所の庭や花壇、寄せ植えを公開する「おおいそオープンガーデン」が4月20日と21日、5月18日と19日に実施される。主催の運営委員会の顧問を務める。大磯城山公園内にある北蔵ギャラリーで関連行事として、庭を設計する際に完成イメージを描いたスケッチ画を展示中だ。
○…大阪生まれの東京育ち。「伊勢丹の屋上にあった園芸売り場で食虫植物を見るのが好きだった。変わった趣味の子どもでしたね」と柔和な笑顔で振り返る。中学生になると、大学教授らが主宰する植物研究会へ。千葉県の茂原などへ植物採取に出かけた。そこで出会ったのが雑木林の美しさ。「芽吹きの時季が何とも素晴らしい。逆光の中でしゃがんで眺めると下草がキラキラ光るんです」と目を輝かせる。高校時代は他の生徒より1時間早く登校し、温室へ直行。熱心さと知識を買われ、園芸関連の会社を興すという校長に引き抜かれて就職した。
○…「山を下り、花を飾った住宅街を抜けると海に出る大磯は理想的な環境」と話す。今、家の前には自身の原点ともいえる、芽吹き始めた雑木林が広がる。
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