二宮町の町民センターで10月29日にフラメンコライブを行う 西山 めぐみヴィオーラさん スペイン・セビリア在住 24歳
情熱の原点 二宮から世界へ
○…イタリアと日本の血を引くフラメンコダンサーとして、スペインのセビリアを拠点に活動する。東京や新潟を回る日本公演の千秋楽として、母の故郷二宮でライブを企画。「フラメンコを知らない人にも、踊りの魅力を伝えたい」と、幼いころから慣れ親しんだ思い出の地で情熱的な踊りを披露する。
○…ローマで生まれ育ち、新体操とクラシックバレエを経てフラメンコと出会う。夏のバカンスに二宮を訪れた12歳のとき、町内で開かれた小松原庸子スペイン舞踊団によるアカデミーに参加。情熱と憂いを帯びたギター、歌、手拍子に乗せて自らの喜怒哀楽を表現するフラメンコのとりこになった。母親が買い与えてくれたフラメンコシューズを履き、見よう見まねで踏んだサパテアード(ステップ)に「これだわ、お母さん」と言葉が漏れた。目指す道が決まった瞬間だった。
○…「浴衣を着て盆踊りを踊るのが小さいころから楽しみでした。和食も好きで、お茶やあずき、枝豆、どれも大好物。おばあちゃんみたいですね」と笑う。今は亡き日本の祖父は、二宮で続く駄菓子屋「萬壽屋」の二代目店主。祖父やいとこと再会できる日を、旅行日程が近づくと指折り数えて待ちわびた。成長した今も、祖父母が眠る墓前で手を合わせる孝行は忘れない。ローマやセビリアにはないゆっくりとした時間が二宮には流れているといい「海の散歩や鳥のさえずりを聞いて、二宮の自然と一緒にいると心が落ち着く。今でも大好きなまちです」
○…セビリアで踊りの技術を磨きながら、ヨーロッパや日本を公演で飛び回る日々。「いつかはアジアで公演をしてみたいし、自分の舞踊団を作って若い人たちにフラメンコを教えたい」と夢を描く。イタリアでもスペインでもない、第二の故郷二宮から始まったフラメンコダンサーとしてのステップが、世界を股にかける大きな挑戦の土台になっている。
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