シリーズ3冊目の絵本「いっしょにするよ」を出版した たかしま てつをさん 大磯町大磯在住 50歳
大磯に惹かれ、とけ込む
○…かわいらしい鳥がたくさん登場する人気の絵本シリーズで絵を担当。このほど3冊目を出版した。「シンプルな中にも温かみを感じられるような絵を意識しています。親子で何度も読んでもらえる絵本になれば」と柔和な笑顔で思いを語る。
○…名古屋出身。システムエンジニアから未経験でイラストレーターへ転身した異色の経歴の持ち主。2001年に刊行した「ビッグ・ファット・キャット」シリーズは、英語学習書としては異例のミリオンセラーを達成。05年に「ほぼ日マンガ大賞」を受賞し、同サイトで初の漫画作品「ブタフィーヌさん」を7年半連載した。商業イラストではない、自身の作品を表現するため絵画にも挑戦し二科展で入賞。「それまで独学だったので知識と技術を身に着けて表現の幅を広げたい」と40代で美大の通信課程に学んだことも。「大抵のことは後先を考えると挑戦できない。失敗もあるけれど、やりたいという気持ちを大切にしてきました」
○…友人の家に遊びに来ているうちにすっかり大磯が気に入り、2016年に移住。「いつでも作品を見てもらえる場所に」と一目ぼれした古民家を改装し奥さんとカフェ&ギャラリーを始めた。愛猫2匹も一緒だ。NPO法人大磯だいすき倶楽部をはじめ町内会や消防団などにも所属して、よく町の行事を手伝う。「暮らすというのは地域と関わりをもつこと。たくさんの人と知り合って挨拶ができるようになったのが嬉しい」。週1回の定置網漁のボランティアを「夜中のジム」と楽しみ、本業を生かして左義長の提灯や明治150年記念ワインのラベルもデザインするなど地域にとけ込む。「ここでは50歳の自分でもひよっこ扱いをしてもらえる。先輩たちからもっと大磯のことを教わりたい」と目を輝かせた。
|
|
|
|
|
|