二宮町移住8年を記念して初の個展を開く 阪上 正信さん 二宮町百合が丘在住 69歳
創作は育児とともに
○…「のぶさん」の画名で活動する画家。二宮町への移住8年を記念した個展を5月にラディアンで開催する。展示作品は無数の丸で構成される抽象画「○(まる)シリーズ」。「何も語らないし音も出ないが、見た人に影響を与えるのが絵の持つ力。自由にイメージを膨らませてほしい」と思いを語る。
○…兵庫県出身。絵を描くことは子どもの頃から得意だった。セールスマンやウェイター、温浴施設のマネージャーなど、様々な業種で働いて絵の具代を稼ぎながら、堺市に借りたアトリエで絵を描き続けた。その経験を元に描いたサラリーマンの哀愁をデフォルメした作品が評価され、初の個展を開くと取材が殺到。41歳で画壇デビューを果たした。山をテーマにした際は「実際に登らなければわからない」と低山から訓練を始め、ついには冬の北アルプスに挑むほどのめり込んだ。50代から抽象画に目覚め「○シリーズ」にたどり着く。カウンセリングやヒーリングも学び、東日本大震災の際には妻や仲間とボランティアチームを結成して被災地へ。その時に見た惨状を「忘れない、風化させないため」に描いた作品もある。
○…8年前に二宮へ移住し、娘が生まれたことで「生活が一変した」。勤務医の妻と家事を分担し、自身は送迎や買い物、料理、お弁当作りなどを担当。画材を速乾性の高い物に変え、仕事も子どもを送り出した後にするなど「娘中心の生活」に。ママ友もできた。「子育てにはものすごいパワーがいる。世のママたちは本当に偉い」としみじみ。
○…正月に家族で登る吾妻山や趣味の釣りを楽しむ梅沢海岸など「住めば住むほど良い所」と二宮の生活を満喫している。夫婦の趣味はゴルフ。「いつか娘と3人でラウンドするのが夢」と今からその時を楽しみにしている。
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