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日本の風景を求めて油彩画を描く 渡辺 弘文さん 大磯町西小磯在住 83歳

公開:2019年7月19日

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風景と会話する「無名画家」

 ○…長い画歴のなかで地元では初めての個展。「水辺の情景」をテーマに千曲川や裏磐梯の中瀬沼、蓼科湖、白馬の高原水田などを描いた油彩作品15点を元麻布ギャラリー平塚で7月21日まで展示中だ。日本画を思わせる淡い色調の風景絵画からは、静寂さや澄んだ空気感が伝わってくる。「夏場なので、山水と湖沼、水田のシリーズを集めました。清々しさや郷愁を感じてもらえたら」。師を持たず、「無所属・無名の画家」と自称する。

 ○…昭和11年、東京生まれ。小学校低学年のころ、教師から勧められて黒板に軍艦や大砲の絵を描くとほめられた。実家は横浜で染色業を営み、「空襲で反物などがすべて焼けてしまい廃業。父は、残った布の切れ端を染めて売ったり、進駐軍の食堂で働いたりした」と戦争の記憶を語る。

 ○…日産自動車でデザイン設計に携わる。1967年、初の外国旅行へ。レンタカーでヨーロッパを1カ月かけて回りながら風景をスケッチした。「仕事用の頭をクリアに切り替えるには、絵を描くことがうってつけだった」。定年退職後、「日本の自然の風景が肌に合っているようだ」と国内各地を取材旅行。箱根や乗鞍、戸隠、妙高、秋田の鳥海山などの風景を春夏秋冬とともに描き続ける。華道遠州流の宗家の次男に生まれたDNAがそうさせるのだという。

 ○…「絵は旅を豊かにしてくれる。絵に描いた風景は忘れない」と、椅子から身を乗り出す。自然の息づかいを感じる風景と出会い、会話していいなと思った瞬間を絵にするのが渡辺流。ボランティアで指導する地元の絵画サークルでも「対象をよく見て感じたものを素直に描こう」と伝える。箱根風景画展最優秀賞、平塚市美術展など入選。画集に『無名な画家の旅 100選』がある。

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