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大磯・二宮・中井 人物風土記

公開日:2020.05.01

大磯警察署長に就任した
日原 修さん
大磯町在住 58歳

ご縁の地の安全守る

 ○…隣の小田原警察署から3月下旬に異動し、初めての署長職に就いた。管内の大磯町と二宮町の印象は「交通事故や犯罪の発生件数は桁違いに少ない。住民が警察に協力的で、防犯意識も高い」。署員には「ワークライフバランスを取り、自己のブラッシュアップにも努めてほしい」と伝えた。私生活にも充実感と余裕を持って職務に励むことが、県民・町民の安全と安心を守ることにつながると説く。大磯で晩年を過ごした吉田茂元首相は母校の先輩にあたり、「不思議な縁」を感じている。

 ○…調布市出身。湘南の海への憧れが手伝って、神奈川県で警察官になりたいと望んだ。「サザンオールスターズの音楽が全盛期のころでした」と振り返る。川崎署の渡田交番から始まり、機動隊、機動捜査隊に配属。27歳のとき、刑事になった。捜査一課でも働き、暴力団対策などに携わった。鎌倉署と小田原署で副署長を歴任。小田原署にいた一昨年、県内を走行中の新幹線で起きた殺傷事件は、忘れられない出来事のひとつ。署に5日間泊まり込み、報道対応に当たった。

 ○…警察官にとって必要なのは正義感とやる気、センス。「先輩から教わり、大層なことは言えないけれど」と控えめに語る。自転車盗は、警察官には頻繁に取り扱う一事件でも、盗まれた人にとっては大きな悲痛。被害者の気持ちに寄り添う姿勢を常に忘れてはならないという。

 ○…自身のブラッシュアップは書道。毛筆で点一つを打つにも「奥が深い」と探究心は尽きない。単身赴任の官舎での自炊も慣れたもの。手早くおいしい料理を作る技量を新米刑事時代に培った。コロナ禍で訪問巡回をしづらい状況だが、防犯に「決して手を抜かない」ときっぱり。

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