大磯町のギャラリーさざれ石で絵画展を開く 永井 等さん 湯河原町在住 52歳
創作エネルギー注ぎ続ける
○…大磯町のギャラリーさざれ石で9月4日から14日まで個展を開く。日本画のような絵は、アクリル絵の具に岩絵の具を混ぜたり、海砂をまぶしたりして描いたもの。絵肌に独特の質感を表し、自然から得た感動を主題に創作する。拾った貝殻や木の実、虫の繭などをいとおしみ、それらの収集品からも発想を広げる。「子ども時代の自然体験がベースにある。海や森で感じた空気や匂い、自然に触れたときの感覚を、観た人にも受け取ってもらえたら嬉しい」と柔和に語る。
○…茨城県ひたちなか市出身。絵を描くことが好きな子どもで、山や川で虫や魚をとって遊んだ。友人の勧めで大学の美術学科に進み、彫刻家になった先輩との出会いを機に「意識が変わった」。子どもの絵画教室の手伝いもしながら、自分の意志で夢を持って作家活動をしたいと決意。在学中にコンクールなどで作品を発表し始めた。「創作は試行錯誤の連続。今年で30年になりました」としみじみ。
○…自宅や店舗などを会場にプロ・アマチュアが作品を展示して交流するアートイベント「湯河原・真鶴アート散歩」の実行委員としても活躍。「思いがけない出会いやご縁に恵まれた」と感謝を口にする。作品を観に来る若い芸術家たちには「誰にも真似できない表現を目指せ」とエールを送る。「歳を重ねてマンネリ化はしたくない。作品を完成させるのに相当なエネルギーが必要だが、生きる証として新しい作品を創り出していきたい」と意欲に燃える。
○…平塚市美術館で知り合った妻のナガイエツコさんはフェルト作家。結婚後、大磯町に住み、2004年から湯河原町で自宅兼アトリエを構える。「みかん畑が見えてとても静かな環境」とお気に入りの様子。
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