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大磯・二宮・中井 人物風土記

公開日:2021.03.12

2020年・21年度平塚逸品研究会の会長を務める
田中 貴規さん
平塚市在住 37歳

心配りで逸品生み出す

 ○…平塚、大磯、伊勢原の若手商店主が集まり、各店の特色を生かした商品を開発する「平塚逸品研究会」で、昨年に引き続き会長として旗を振る。「一押しの商品を持ち寄って、試食したり、触ってみたりして意見を言い合うのが醍醐味。でも、昨年はそれもできませんでした」。新型コロナの影響で、「中止」の決断ばかりだった昨年から仕切り直しの再スタート。「今年はオンライン会議システムなどを活用して、柔軟に会も変わらないといけない」と意気込む。

 ◯…工業系の企業に勤務した後、親戚が営む株式会社田中紙店(平塚市)に入社した。逸品研究会には、同会設立の話を聞いた先代社長のすすめで入会。「入社2年目で、商売のことなど何もわからない状態だった。地域の商売人に囲まれて、最初は怖かった」と苦笑い。人見知りの自覚があるが「まずは自分が知らなくては」と逸品メンバーの店を全て回り、経営者のコミュニティに飛び込んだ。

 ◯…コロナ前はジムに通ったり、ライブを観に行ったりするのが息抜きだったが、今はそれもお預け。ヘッドホンとつなげて防音し、エレキギターをかき鳴らすのが今のストレス発散方法だ。「逸品の仲間たちと会議後、毎週のように飲みに出かけていたのがなつかしい。正直少しさみしいですね」と収束を願う。

 ○…逸品研究会としての活動は制限されたが、会長として市役所や商工会議所を回り、メンバーが活用できそうな給付金制度などの情報をかき集めた。「イチオシの商品を生み出すという会の活動も大切ですが、僕としてはメンバーとの出会いが一番の収穫。困難な局面を励まし合って乗り越えたい」と、189センチの長身を生かし、隅々まで目を届かせる。

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