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大磯・二宮・中井 人物風土記

公開日:2023.05.05

日本瑞祥愛好会会員で、国風盆栽展など受賞歴多数の
山口 一男さん
中井町松本在住 81歳

  • 山口 一男さん (写真1)

育てるよろこび共有

 ○…「今日も横浜から仲間が来る。その次は茨城から、大学生が盆栽を見たいと、中井町までやってくる」。自宅の敷地内に並ぶ盆栽たちは、愛好家に人気の五葉松の一種「瑞祥(ずいしょう)」。作品が国風盆栽展に10回連続で入選しているほか、貴重盆栽として4本登録されるなど、趣味の域を超えた活躍ぶりを聞きつけ、全国から愛好家が訪ねてくるようになった。「若い人が出入りしてくれるのはうれしい。盆栽はハードルが高いと感じるかもしれないが、若い頃から始めればその分失敗する時間も、良いものを作る時間もあるということだから」と笑顔を見せる。

 ○…植物好きの子どもだった。25歳頃から鉢植えを始め、庭先で作業しているのを見た近隣住民に「うちに盆栽を見に来ないか」と誘われ、盆栽に魅了された。声をかけてきたのは当時国風盆栽展に連続で出展していた小林正幹(まさもと)さん。師匠として慕うようになり、11年間、暇さえあれば通い技術を教わった。「うちにある一番古い瑞祥は小林さんから譲り受けたもので、もう69年経つ。盆栽に完成はない。80歳になってもワクワクしています」

 ○…中井町の水、風、日照条件の中で育まれた瑞祥は、盆栽仲間たちに挿木として譲り分けられた後も、度々「里帰り」してくる。「中井は高速道路に近くアクセスがいいから、たとえ遠くても『どうしたらいいですか』『何が良くなかったんでしょうか』とみんな聞きにきてくれる。子育てと同じだね」。空き家の増加や、人口減少などの地域の課題を挙げながらも、盆栽を通じたコミュニティに解決の糸口があると肌で感じている。「盆栽仲間たちが移住してきてくれたら一緒に趣味をやれたらいいなと思う。松本から中井町を発展させていきたい」

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