「三ヶ日みかん」のブランディング強化を進めているJAみっかび(浜松市)の後藤善一代表理事組合長が11月25日、ヒルトン小田原で講演した。
片浦地区で広がるミカン畑の耕作放棄地の解消に取り組む慶応大学と県、小田原市、地元農家らによる県西地域大学連携事業の一環。
講演には地元農家や市職員、JAかながわ西湘の職員ら約40人が参加。後藤組合長は、サントリーウイスキーと展開した「三ヶ日みかんハイボール」や、みかんに含まれるβ-クリプトキサンチンに着目し、農産物として機能性表示の申請を進めている事例などを紹介。農業における経営戦略やブランディングの重要性を語った。
講演前には米神や石橋の農地も視察した後藤組合長は「小田原は柑橘の消費地である東京から非常に近い。片浦のみかん、レモンをしっかりPRすれば販路が拡大したくさん売れる可能性が高い」といい、地域全体でマーケティングなど学術的な方法論を学び、実践するべきと話した。
みかんもぎとワークショップ
12月9日には、事業に賛同する企業の社員と家族などが参加して、みかんのもぎ取り体験が行われた。午前中に根府川駅に到着した一行は、江之浦の畑まで3・5Kmを歩いて移動。途中で相模湾を一望する景色に、声を上げながら写真を撮る姿も見られた。
午後はワークショップが行われ、5つのチームに分けて「片浦のみかん・レモンを盛り上げるため」のアイデアが話し合われた。アイデアをカードに書き出すなどして順番に発表し、「景観が素晴らしいので『東京からいけるシチリア』としてPRしては」、「ご当地グルメとして、かまぼことレモンのマリネなどを作っては」といった意見が出された。
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