小田原出身のイラストレーター・タケウチアツシさん(36)が描き下ろしたイラストのTシャツ(2種)が、FIRST&STADIUMで販売されている。企画は店長・佐野陽平さん(32)。「小田原の人が描いたイラストで、プリントも小田原の人に頼んだ商品を作りたい」という地元へのこだわりから制作された。
スケーターやサーファーをモチーフにシンプルな線と少ない色で描くタケウチさんは、今年2月に話を受け、打ち合わせ後、「海」や「男」などのイメージで案をあげたが、採用されたのは過去の仕事で描いたイラストだった。店名の頭文字「S」が使われていることも決め手になったこのイラストをもとに、今回のために新たに描き下ろし。ボードに乗る人の胸に店名「STADIUM」が描き足された。
信念と熱意
「今、アパレル業界は海外への外注が多い」と話す佐野さん。賃金が安い海外で大量生産される業界の流れに疑問を感じ、国内や小田原という限られたコミュニティの中でもしっかり商品制作が可能だと信じ、デザイン、プリントなどできるだけ小田原の人に頼み、発売までこぎつけた。
イラストを引き受けたタケウチさんは「素直にうれしかった」。中高生の頃には客として通っていたショップの商品開発を手伝えることに喜び、「佐野さんの熱意がすごく伝わってきて。面白そう、一緒にやりたいと思いました」と話す。
佐野さんには次なる構想もある。「市内や近郊で活躍する方にイラストをお願いして、また作りたいですね。その服を小田原出身のモデルさんに着ていただいたり」と希望は膨らみ続ける。商品は綿100%。M・L・XL、税込5400円。