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公開日:2019.07.20

一瞬の閃きで勝負
柏木さんが戦略系ゲーム世界大会へ

  • 予選を突破し獲得したクラクラのロゴ入りiPadを手にする柏木さん。ツイッター@earth_cocで情報発信をしている

 世界で数百万人が熱中するゲーム『Clash of Clans(クラッシュオブクラン)(以下クラクラ)』。10月にドイツで開催される初の世界大会に、小田原から挑むプレーヤーがいる。プレーヤー名「EARTH」こと、柏木智希さん(23)だ。



 クラクラは、フィンランドのSupercell社が2012年にリリースしたモバイルストラテジーゲーム。いわゆる「戦略系」と呼ばれるもので、プレーヤーは部隊を編成して制限時間内に他のプレーヤーの「村」を攻撃。攻略度合に応じて獲得できるアイテムを軍資にして自分の村を整備していく。



 プレーヤー同士1対1の対戦が基本だが、「クラン」と呼ばれるチームに属する事で部隊を派遣しあったり、リーグ戦に参加できるようになる。今回の世界大会は5人で一つのクランを組み、世界一をかけて戦うものだ。



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 開催の知らせが届いたのは今年2月。柏木さんをはじめ、日本国内のプレーヤー同士が声を掛け合い、選抜メンバーで「QueeNWalkers」を結成した。世界大会に進出できるのは、6回ある各予選会を勝ち上がった優勝クランのみ。QueeNWalkersは3度目の挑戦で予選を突破、挑戦権を手にした。



 小学生の頃、計算の速さと正確さから「算数博士」と呼ばれていた柏木さん。もともとゲームが好きで、クラクラと出会ったのは大学1年の時。3分間の制限時間内に、いかに効率良く部隊を配置し、村を全壊できるか。頭の中で瞬時に攻略までの道筋を組み立てるのは、集中力と閃きの世界に身を置いてきた「自分にぴったり」だったという。



 攻略を繰り返す事でレベルが上がっていくゲームは「数学の過去問をひたすら解いていくのと似ていますね」。目をあちこちに動かしながら、滑らかなタッチ操作で次々と部隊を送り込む姿=写真右=は、確かにすごい集中力を感じさせる。大学卒業後、塾講師を勤める傍ら画面と向き合う時間を尋ねると、「わからない」と一言。どうやら日常生活に溶け込むくらい…という。



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 世界大会は開発者とドイツのe―スポーツ運営会社との協同開催。賞金総額は1億円を超え、スペインなどe―スポーツ業界が活況な他国にはプロチームも存在しており、今大会にも参戦してくる。日本にはまだクラクラのプロチームはないが「近いうちに流れがくると思う。その時日本のプロチームに入れたら」というのが夢だ。まずは目の前の世界制覇へ。「優勝しか見えていない。絶対勝ってきますよ」と不敵な笑みを浮かべた。

 

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