大人に混ざって真剣な表情で将棋を打つちびっこ棋士。「さまざまな世代で将棋を楽しめたら」と、梅の里センター(曽我別所)で毎月1回開かれているサロンの一角で繰り広げられる光景だ。
2017年から始まった梅の里将棋クラブ(木村武司代表)に常連として通うのは、石川朝日君(8)と山崎僚太君(10)。ともに対局相手を求めて外へ飛び出し、クラブに辿りついた。
父親に教わりながら始めた山崎君は「一度獲った駒をまた使える、ほかのゲームにないところが面白い」と魅力を語る。NHKの将棋番組を欠かさず観るほど大の将棋好きという石川君は「お母さんには教えてもらった時から1回も負けてないよ」と得意げに笑う。
今では大人の参加者に勝つことも増えてきたといい「皆と対局できるのが良い。もっといろいろな人と関われたら」(山崎君)、「強くなって昇段していきたい」(石川君)と意欲十分な様子。対戦成績の問いに「どっちかなぁ」と顔を見合わせる2人に、木村代表は「若い子はどんどん吸収して強くなる。これからが楽しみ」と柔らかな眼差しを向けていた。