小田原市、湯河原町、真鶴町は6月1日、新型コロナウイルス感染拡大を受け来場者やライフセーバーなど従事者の安全確保が困難なことから、今夏の御幸の浜・江之浦(小田原市)、岩(真鶴町)、湯河原(湯河原町)の4つの海水浴場の開設中止を発表した。中止に伴い、海の家は設置されない。
神奈川県は、砂浜でのソーシャルディスタンス確保や海の家の利用の完全予約制など数十項目にわたる海水浴場開設における感染防止対策のガイドラインを5月27日に発表した。1市2町の担当者は、「ガイドラインを遵守するのは困難」と開設中止を決めた。
毎年約6万人の人出で賑わう湯河原海水浴場(湯河原町)の海の家を取りまとめる湯河原海水浴場協同組合の石澤潤一代表理事(80)は「4月に入ってからコロナは先が見えない状況になった。今年の開設は無理だと感じていた」と4月の段階で役員らと中止を決めた。石澤代表は「海水浴場からコロナ感染者を出せば今後の運営と地域住民に影響を及ぼすことになる。苦渋の選択だったが、今年1年は我慢するしかない」と、今後を見据えての決断だった。
問われる安全面やごみ放置
中止で懸念されるのが遊泳者の安全面やごみ放置の問題。遊泳禁止にはできないことから「監視員がいないので注意を呼びかける看板の設置や職員のパトロールなどを検討している」(小田原市)、「漁港施設と隣接しているので早急に対応策を決めたい」(真鶴町)など、各自治体は対応に頭を悩ませている(6月9日時点)。湯河原町に隣接する、静岡県熱海市にある3つの海水浴場は「密が想定されるので開設は検討中」(熱海市・9日時点)としている。
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