小田原鳶職組合が130周年を迎え、このほど記念誌を完成させた。3月に予定していた記念式典は新型コロナの影響で中止になったが、組合の歴史に触れた記念誌づくりに「この経験は無駄ではない」と同組合は話している。
小田原鳶職組合は、1889(明治22)年に県知事の認可を受け発足。鳶職組合としては県内で最も歴史があるという。
記念誌は、組合130周年と若手職人による若鳶会50周年の記念式典で配布するため準備してきたものだ。半纏姿の職人が並ぶ昭和40年代の集合写真や、出初式の梯子乗りや北條五代祭りのパレードなど現在の活動を紹介している。
また「諸先輩方と古き時代を語る」と題したページでは、金子正房組合長(62)らと80代の先輩との座談会を掲載。食糧難の時代に「仕事師になればお茶が出てうまいものが食える」と言われつられて職人になった、組合に入るため木遣りの試験のようなものがあり大変だった、など当時のエピソードが記されている。金子組合長は「話しを聞いて鳶職人、組合としての記録を残しておこうと思った」という。
かつて150人を超えていた組合員も現在は30人ほど。金子組合長は「伝統文化の継承や保存のために、これからも組合の活動を地域に知ってもらえるよう努めていきたい」と抱負を述べた。
同組合・湯川吉寛さん(【電話】090・3209・3457)は「記念誌や記念品を希望者に進呈します。梯子の乗り子も募集しているのでご連絡ください」と話している。
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