神奈川県は6月2日、政令指定都市と横須賀市を除く県所管の6児童相談所で受け付けた2021年度の児童虐待相談受付件数の集計結果を発表した。20年度より511件多い6742件で過去最多。県西2市8町を所管する小田原児童相談所では、前年度より19件減の798件だった。
児童相談所は18歳未満の子どもに関する虐待や障害などさまざまな相談対応や、市町村の児童相談業務の連絡調整・情報提供、子どもの一時保護などを行う行政機関。
小田原児童相談所によると21年度の虐待相談・通告受付件数で最も多かったのが、暴言や子どもの前で夫婦喧嘩をするなどの「心理的虐待」で519件。次いで身体的虐待148件、ネグレクト120件、性的虐待11件だった。全体の約3割にあたる256件が警察からの通告。年齢別では小学生が300件と最も多く、幼児が286件、中学生が117件、乳児が51件、高校生が44件。
同児童相談所の職員は「虐待を防ぐために大事なことは人とのつながりをつくり、孤立しないこと。通告や相談がそのきっかけになる場合もある」と話す。県西2市8町では、DV(家庭内暴力)などから逃れるために転入し、孤立して相談するケースが多かったという。またコロナ禍で親と子の生活リズムが崩れてトラブルにつながったこともあったという。
電話やLINE相談も
「虐待かも」と思った際に全国共通の児童相談所虐待対応ダイヤル「189」(通話料無料)で通告・相談ができる。また来所相談【電話】0465・32・8000(原則予約制)、「かながわ子ども家庭110番相談LINE」などもある。
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