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小田原市老舗鮮魚店 「魚梅」3月末で閉店 創業100年以上 後継者不在で

社会

公開:2025年3月22日

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市川宣嘉さん(右)と姉の和子さん
市川宣嘉さん(右)と姉の和子さん

 国道1号沿いに店を構える創業100年以上の鮮魚店「魚梅(うおうめ)」(小田原市南町)が3月末に閉店する。店内には常連客からの贈り物だというイラストや書道作品が飾られている。

 同店は大正時代に開業した。具体的な年代は不明だが、当時のものと思われる仕出し箱や岡持ちが歴史の古さを物語っている。現在の建物は約50年前に建てられたものだ。

 店を切り盛りするのは、市川宣嘉(のぶよし)さん(80)と妻の糸子さん(70)、宣嘉さんの姉の和子さん(86)の3人。幼いころから家業を手伝い、中学卒業後に店を継いだ宣嘉さん。和子さんも中学生のころから刺身包丁を握り、姉弟で家業を支えてきた。

 今でも毎朝5時に小田原漁港で仕入れをするという宣嘉さんは、「なにより目利きが肝」と話す。店自慢の自家製干物は、祖母から受け継いだ製法で作られている。塩加減や乾燥時間は「長年の勘」によるものだという。

 閉店の理由は後継者不在。過去に病気を患った経験もあり、「元気なうちに店を畳みたい」と決断した宣嘉さん。これまでを振り返り、「苦労が多かったけど楽しかった。お世話になった人にお礼を言ってから閉めたい」と感謝を述べた。

常連から惜しむ声

 店の壁面には常連客から贈られた書道作品やイラストが飾られている。閉店を知らせる色紙は常連の書家による作品で、「ながいことありがとうございました」と、感謝の言葉が書かれている。

 20年以上同店に通い続けているという大塚さん(市内在住)。値引きやおまけへの感謝の気持ちとして、自身で描いたイラストを贈ったところ、店頭にイラストを飾ってくれたという。大塚さんは、「身内以上に親身になってくれた。お世話になったエピソードは尽きない。閉店と知り寂しく思う」と話した。

常連客の作品がずらり
常連客の作品がずらり

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