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公開日:2026.03.28

尊徳の教え、地域金融の源
新田時也さんが著書発刊

  • 報徳二宮神社の尊徳像の前で著書を持つ新田さん

    報徳二宮神社の尊徳像の前で著書を持つ新田さん

 二宮尊徳の「報徳思想」と現代の地域金融のつながりを考察した著書『お金を動かす”見えない力”』を、東海大学教育開発研究センター准教授の新田時也さん(62・小田原市東町)が自費出版した。

 熊本県から小田原市に移住した新田さんは長年携わってきたNPO活動が縁で、小田原ゆかりの尊徳が広めた報徳思想に感銘を受けたという。60歳を機に、尊徳が説いた相互扶助の考えに基づく「五常講(仁・義・礼・智・信)」の金融制度が日本の信用組合の源流となった歴史を、綿密な現地調査や一次史料の分析でひも解いた。

 執筆にあたり、新田さんは尊徳の弟子・岡田良一郎が1879(明治12)年に設立した勧業資金積立組合が前身の島田掛川信用金庫(静岡県)を訪れ、明治期の設立議事録を発見。識者からも「最重要の史料」と評価されたという。

 五常講は金銭を担保とせず、信用による無利息・少額・短期・連帯保証の融資制度として庶民の生活を支えた。新田さんは「お金が動かなければ、困っている人に対して『困っているね』だけで終わってしまう。お金を回すことはまちづくりにもつながる」といい、尊徳の思想を過去の歴史としてではなく、現代社会を生きる知恵として役立てるべきと強調する。

 今後は講演やNPO活動を通して、五常講を現代的に解釈した助け合いの形を模索したいという新田さん。「信頼や助け合いが失われて孤立や貧困が進む現代社会において、道徳と経済をつなぐ尊徳の知恵が課題を解決するヒントになるはず」と意欲的だ。

 著書はおだわら市民交流センターUMECOに配架されている。(問)新田さん【電話】090・6155・9118

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