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足柄 人物風土記

公開日:2023.01.01

山北のお峯入り保存会の会長を務める
杉本 君雄さん
山北町在住 74歳

  • 杉本 君雄さん (写真1)

共和地区の伝統、世界へ

 ○…携帯電話が鳴ったのは昨年11月。保存会役員会の最中、午後7時10分ごろだった。「山北のお峰入りを含む『風流踊』が、ユネスコ無形文化遺産に登録された」。町職員からの一報は、きっと生涯忘れない。「待ちに待った連絡がやっと来た。伝統芸能を、先人たちが口伝えで積み重ねてきたのが報われた」。笑顔が広がり、こみ上げる喜びを会員たちと分かち合った。

 ○…男性80人で11演目を踊る山北のお峰入り。継承する先輩から誘われ、10代半ばで初めて出演した。「参加するまでお峰入りを直接見たことは無かった」という。美しい動きになるよう足を上げる角度まで厳しく指導を受け「筋肉痛で階段を上るのもきつかった」と振り返る。努力を重ね、次第に見事な演技を修得。「きちっとやると、観客から送られる拍手が違うんですよ」。伝統芸能への誇りと愛着が深まっていった。

 ○…自動車部品製造会社でエンジン部品の生産などに携わった後、50代半ばで町議会議員に初当選。「町民の要望を叶えるために、町議でないとできないことがある」との思いからだった。幼いころに両親を亡くし「姉に育てられた。だからこそ、人への恩返しをしたい」と、議員時代の2期8年では特に地域の福祉向上に尽力。自然豊かな共和地区で、町民の足となる福祉バスの運行などを実現した。

 ○…史料で確認できる、山北のお峰入りの最も古い公演は160年前の文久3年。昭和初期には約40年ぶりに復活を遂げている。公演数は現在までにわずか20回。うち12回にわたり連続で出演してきた。昨年からは保存会長に就任し、改めて伝統の継承に熱意を燃やす。「今後も文化を守り、次世代への橋渡しになるようにしたい」

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