第50回全国野生生物保護実績発表大会(主催/環境省・(公財)日本鳥類保護連盟)が11月30日、東京都千代田区霞が関で開かれ、愛鳥活動をテーマに発表した秦野市立大根小学校(江原広美校長)が林野庁長官賞を受賞した。
同大会は、野生生物の調査や保護活動を行う全国の学校や青少年の団体が活動状況を発表するもの。審査員は環境省や文部科学省、林野庁、同連盟の役職員や学識者。今回は各都道府県から推薦を受けた小中学校・高校のうち、審査選考を通過した9校の児童・生徒が発表を行った。
大根小学校からは6年生の長内喬佑(きょうすけ)君、岸和(のどか)さん、本多啓人君の3人が発表者として参加、同校愛鳥委員会の井上美佐江教諭や保護者らが同行した。
3人は「鳥と友達になろう〜親しむ・知る・護る活動を通して〜」をテーマに、同校が6年前から取り組む愛鳥活動の実績をまとめたポスターを使い発表。10分間の発表と審査員からの質問へ回答を5分。このやりとりを5回繰り返したという。「最初は緊張したけれど、やってみたら楽しかった」と3人は口をそろえる。
児童が積極的に参加
同校の活動は、6年前に秦野市の愛鳥モデル校に指定されたのをきっかけに始まった。バンやコガモ、オオヨシキリなど水辺と里山の鳥が棲む校区の環境を活かし、定期的に観察会を実施。ヒナや巣の保護活動や生息環境を守るための清掃活動も行ってきた。「給餌が1番楽しい。鳥が近くで見られてとても可愛いです」と本多君。本多君が委員長を務める愛鳥委員会では、行事や朝会で鳥を紹介。鳥の特徴が書かれたぬり絵も全校に毎月配布している。朝会で紹介されたツグミの歩き方のモノマネが校内で流行するなど、「子どもたちは楽しみながら積極的に活動に参加している」と井上教諭は話す。
岸さんは「1・2年生が鳥について理解したり、地域の人が励ましてくれることがやる気につながっています」、長内君は「全校児童に野鳥への興味を持ってもらい、みんなで考えていきたいです」と話した。
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