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公開日:2016.08.06
丹沢拠点に80年
活動続ける秦野山岳会
8月11日に国民の祝日「山の日」を初めて迎える。秦野市には県内で2番目に歴史のある「秦野山岳会」(小宮邦俊会長=人物風土記で紹介)があり、会としての活動の他、市内の様々な事業に協力している。
秦野山岳会の創立は1933年。会員は例会や個人山行などで北アルプスをはじめとした各地の山に登っている。また、県立秦野戸川公園内にある山岳スポーツセンターで行われているクライミング講習会の講師や、丹沢ボッカ駅伝競争大会など、丹沢で開催される様々な事業に協力を続けている。今年は、昭和30年ごろまで続いていたお盆に大山に登る風習にちなんで秦野市が8月11日に復活させた「盆山登山」にも協力するという。
8月28日まで市立桜土手古墳展示館(秦野市堀山下380の3)で開催されている「丹沢登山昔むかし-大正から昭和30年代-」。同展に展示されている昔のテントやザイル、積雪時に登山靴に装着するアイゼンやストックなどの貴重な登山道具の数々は、同会が秦野市に寄贈したものだ。その他にも、現在制作が進んでいる映画「じんじん秦野編」の撮影にも協力したという。
「山の日はすそ野広げる契機」
近年登山が脚光を浴び、丹沢にも特に春から秋にかけて、年配から若い女性まで、多くの登山者が訪れている。小宮会長は丹沢の魅力について「低いところから登り、森を越えて現れる景色の素晴らしさや沢の美しさ」と話す。
そうした自然の雄大さを満喫できるのが登山の魅力だが、一方でアップダウンの連続は体力の消耗も激しく、道迷いや転倒・滑落、落雷など、登山には様々な危険も付きまとう。丹沢の登山者の中にも経験が浅い人は多い。初心者やこれから登山を始めようという人に対しては「目標をしっかり持って計画を立てて活動してください」とアドバイスを送る。山の日について「登山のすそ野を広げるきっかけになれば」と期待する。
その一方山岳会と、そうした団体に加盟している登山者の数は、共に減少傾向にあり、団体などに属さない登山者が増えている。小宮会長は「山岳会に所属することで長期的な経験を積みながら、山の知識を得ることができる」とし、「丹沢をフィールドにそうした考えを広げていきたい」と話した。
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