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秦野 社会

公開日:2019.05.01

食を支えるキーマンに聞く『地産地消の未来』
農商が繋がり秦野ブランド促進を

―新しい「令和」の時代に際し、秦野市の農業の現状や動きについて教えてください。



山岸一章部長(以下山岸)/秦野はかつてタバコの産地として知られていましたが、現在はバラエティに富んだ作物が作られています。粗生産額は約30億円で、60%は野菜・生乳・果樹が占めています。また、消費者目線では「じばさんず」が重要になってくるのではないかと思います。県下でできた1番最初の大型販売店で、現在出荷登録者は871人、常時出荷している人は300人位です。専業の方から、家庭菜園の方まで、幅広い方にご利用いただいています。



伊藤勇介会長(以下伊藤)/僕もじばさんずはよく利用させてもらっています。メインの出荷は市場や生協ですが、規格が厳しくシビア。じばさんずは規格外や少量でも販売できるので良いですね。働き手が少なくなって売り先がないという農家さんでも利用できますし。市場みたいに運搬費がかからないので、単価も安くできて、農家としての手取りも増えるので助かっています。地域活性化にも繋がりますよね。



―山下さんは洋菓子店として秦野産トマトを使った「秦野ゼリーフルーティープリンス」を作っていらっしゃいますが、きっかけは何でしたか?



山下展弘社長(以下山下)/これだけ秦野にいろいろな作物があるので、なるべく地場産を使いたいという思いがありました。私も加盟している「あきんど育成会」と伊藤さんのところの農業後継者クラブ「秦友会」の親睦会でたまたま村上トマト園さんと一緒にできたらいいねという話になって。直接取り引きでき、試作段階から気持ちよくトマトを提供してくれましたし、地場産だとやり取りがスムーズで良いですね。お客さんも地元の人が多く、村上さんのトマトは糖度が高いなど分かっていらっしゃって安心感にも繋がります。



―では、地産地消を広めていくために、生産者・流通者・商業者の連携については、どのようにお考えですか?



山岸/2021年から中学校も給食が始まり、1日約4500食が必要になります。できるだけ地場産を使ってもらいたいと思っているので、伊藤くんのような若手メンバーをまとめた中で、出荷計画を立てて取り組んでいきたいと思っています。直近では、秦野産小麦を広めようと尽力しています。アンドリアンさんもぜひ使ってください。



山下/ぜひぜひ!どこで何を作っているか、なかなか把握しきれないので、農家さんにどんどんアピールしてもらえると嬉しいですね。もちろん使えるものに関しては対応したいと思っているので。



伊藤/秦友会とあきんど育成会の親睦会の中でもそういう話になることはありますね。地元産のものを使いたいという方が多くいる。ただ例えば市内といっても自宅の鶴巻から戸川までだと車で片道30分かかってしまうし、時間的な調整も大変なので、なかなか取引件数を増やすことができないのが現状です。集荷車など、飲食店さんとの間を取り持ってくれるところがあると良いのですが…。お店で使ってもらうことで農家としてもブランド化できるので、繋がりができれば嬉しいです。



山岸/飲食店の方々もかなりじばさんずに来られるので、じばさんずを拠点としていろいろなところに広げていければ、農家の方々もじばさんずに持ってくるだけで良くなって負担を減らせますよね。集荷車も検討中です。



山下/今は、落花生を使ったお土産品を作ってほしいという要望が来ています。



伊藤/秦友会の会員がアンドリアンさんの近くで落花生を作っていますよ。



山下/ぜひ紹介してください!



山岸/やっぱり農商連携していくことで地産地消が広がりますよね。

 

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