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公開日:2022.11.25
シクラメンの出荷最盛に
猛暑で例年より開花遅れ
冬の贈り物としても人気のシクラメン。秦野市内の温室の中では赤、紫、ピンクなど色とりどりの花が咲き、生産農家が出荷作業に追われている。
市内のシクラメンの生産農家は6軒で出荷量は神奈川県内トップクラス。4万鉢を超える生産数を誇っている冨田花園(今泉1205)では様々なシクラメン40種類を生産している。
中でも紫や赤が年配の人に人気で、若い人にはフリンジが特徴の「ファルバラ」など変わった咲き方をする品種が好まれているという。また、ピンクやブルーの花を咲かせる秦野市内の農家が開発した品種「フェアリーピコ」も栽培。同品種は通常5枚の花弁に対して8枚を超える八重咲きが特徴で、開花期間も2カ月〜3カ月と長いのが特徴。「プルマージュ」は赤と白のグラデーションが多くの人に好まれているという。
現在、同園では出荷準備として葉組みと呼ばれる芽を日に当て、花が中央にまとまって咲くように調整する作業を行っている。社長の冨田茂靖さんによると、今年の出荷状況に関しては「6月の猛暑続きの気候や9月に台風が多かったことが影響し、開花が少し遅れている。今年は11月下旬から12月中旬がピーク」だという。
同園のシクラメンは関東各地の市場などに出荷されており、市内では、じばさんずやイオン秦野ショッピングセンターで購入できる。また、同園でも直売。今年は遅咲きの傾向があるため、同園で購入する場合は、11月末からがおすすめだという。
冨田さんはシクラメン農家であった両親の姿を見て、20年前からシクラメンの生産に携わってきた。「花がきれいに咲いて、買ってくれたお客さんが喜んでくれることが一番のやりがい」とニコリ。また、「室内で長く楽しむことができるのはシクラメンならではの良さだと感じる。新しい品種を育てるのも魅力」と語った。
長く楽しむには
シクラメンは育て方によって半年間花が咲いた状態を楽しむことができるという。そのためには根腐れに注意し、土が乾いたことを確認してから水をやることがポイント。生育温度は18度が適温で、暖房に当たりやすい場所だと育ち過ぎて早く花弁が落ちてしまうこともあるという。冨田さんは「水やりの頻度を調整することが大事。育ち過ぎないようにするために、生育場所を変えてみながら様子を見ることがコツ」と話した。
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