クアーズテック秦野カルチャーホール(文化会館)小ホールで8月9日(水)、ドキュメンタリー映画『掘る女』の上映会が行われる。主催はNPO法人はだの歴史おこしの会(小泉孝理事長)ほか。秦野市教育委員会後援。上映後には遺跡発掘の本を出版した市内在住の”掘る女”こと、今井しょうこさんらによるアフタートークも行われる。
『掘る女』は、男仕事と思われがちな発掘現場で汗を流しながら、スコップを地面に這わせる女性たちを3年にわたり記録したドキュメンタリー映画。厚木出身で、『氷の花火 山口小夜子』で日本映画批評家大賞ドキュメンタリー賞を受賞している松本貴子さんが監督を務めている。
映画は昨年6月頃から主に自主上映で行われており、東京を皮切りに県内では横浜や厚木でも行われている。秦野に誘致したきっかけは、今井さんと松本監督、歴史おこしの会の横溝彰さんとの出会いがあった。
出会いと熱意が紡ぐ
横溝さんと今井さんの出会いは、秦野市観光協会推奨品「どぐうちゃんサブレ」を販売する洋菓子店がきっかけ。同店にあった今井さんの著書に横溝さんが興味を持ったのが始まりだった。
その後、映画完成前から監督と知り合いだった今井さんから招待券をもらった横溝さんが、渋谷で行われた上映会へ。そこで、新東名の工事で発見された稲荷木遺跡とその発掘に関わった秦野市市史編纂員の天野賢一さんによる現場説明から映画が始まる、秦野に縁のある作品だと知った。
鑑賞後、同じく映画を見た今井さんと「地元でもやりたい」と秦野開催の道を模索し始め、一時は実行委員会の立ち上げを検討する。しかし活動の幅を広げることを考え、横溝さんが所属するはだの歴史おこしの会に今井さんも入会することで会の協力を得て、開催する運びとなった。
「秦野は平沢同明遺跡や稲荷木遺跡など縄文時代に係る遺跡が多くあり、県や市の重要文化財の土器も出土するなど遥か昔から人が住んでいた土地。これを機に知ってもらい、歴史に思いを馳せてもらえれば」と横溝さんらは話す。
午前・午後の2部構成
上映会は午前10時からと、午後1時半からの2部制。全席自由で入場料は大人1200円、小・中学生と高校生は200円。
上映後は松本監督や、『考古遺跡発掘ワーク・マニュアル』著者であり遺跡発掘調査の会社で働く今井さん、冒頭に登場する天野さんによるトークショーも実施される。また、会場では実際に触れることができる土器のかけらや石器、矢じりの展示、『掘る女』のグッズ販売、今井さんが描いた「はだのいにしえmap」の配布も予定。
「夏休みの宿題の題材にもなるし、親子でも楽しめる企画なので、ぜひ足を運んでほしい。一人でも多くの人に秦野の歴史を知ってもらえたら」と今井さんは話す。申し込みは文化会館【電話】0463・81・1211へ。
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